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ウォール街も頭悩ます米大統領選、本命バイデン氏の勝利は吉か凶か

  • バークレイズやサクソ銀、民主党勝利で増税なら株価に悪材料と予想
  • バイデン氏が増税より景気刺激を優先なら株価にプラス-ウェルズF

ウォール街の専門家は4年ごとに地球上最大の政治リスクに際してどう取引するか頭を悩ませる。

  今回は本命候補に関するコンセンサスはいつも以上に強まっており、ジョー・バイデン前副大統領が有力視されている。ただその後、ボラティリティー市場で今後の混乱に警戒信号が点滅しており、選挙に賭ける戦略を巡って多数の異なる意見がある。

  バイデン氏が大統領に就任し増税や規制強化に踏み切ると懸念していた株式専門家の間ではここにきて、バイデン政権発足でもたらされるかもしれない景気刺激策や政治的確実性を歓迎する向きも出てきている。

  外国為替市場のストラテジストの間でも、ドル相場を押し上げるのはトランプ大統領の再選なのかバイデン政権誕生なのかで意見は割れている。

  全体的にみて、市場予測者がこうした問題に不得手であることはよく知られている。ただ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が市場の動きを支配しているものの、セルサイドの人々は、11月の選挙がクロスアセット取引のレジームシフトをどう促すかについては確信に満ちている。

Shares tied to Biden's odds are outperforming

バイデン氏勝利で株価は下がるか、上がるのか

  バークレイズとサクソ銀行は、民主党勝利が増税につながるため株価には悪材料になり得るとみる。バークレイズはバイデン氏提案の増税で2017年の「トランプ減税」の半分が巻き戻されることになり、株価を5%押し下げると予想する。一方、JPモルガン・チェースエバコアISIは景気刺激策に好意的な民主党勢力拡大の「ブルー・ウェーブ(青い波)」がセクター間のリスクオン・ローテーションにつながる可能性があると考える。

  ゴールドマン・サックス・グループは経済の先行き楽観論か税制のどちらに市場が注目するかに応じた2つの予測を提示。1つのシナリオは市場が財政支出拡大による成長加速に注目するケースで、S&P500種株価指数は約4%上昇し3633を付けると予想。別のシナリオは増税への懸念が同指数を押し下げる展開を見込む。

Political Trading

Goldman forecasts market reactions to electoral results

Source: Goldman Sachs; Bloomberg data for Friday close

Numbers in parentheses show changes compared to last Friday's close as calculated by Bloomberg News.

  バイサイドの意見も同様に割れている。

  メディオラナム・アセット・マネジメントの市場戦略責任者ブライアン・オライリー氏は、追加経済対策を巡る不確実性をよそにS&P500種が今月4%近く上昇したのは、追加財政支援が織り込まれていてもバイデン氏の税制政策が織り込まれていないことの表れだと指摘。バイデン氏勝利なら当初はリスクオフと受け止められると予想した。

  一方、ウェルズ・ファーゴ・アセット・マネジメントのストラテジスト、ブライアン・ジェーコブセン氏は、バイデン氏が増税よりも景気刺激策を優先する可能性が引き続き高いため、同氏の勝利は株式相場にプラスになると見込む。

原題:
All the Ways Wall Street’s Telling Clients to Trade the Election(抜粋)

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