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再浮上した「クジラ」、オプション市場のかく乱能力見せつける

  • ディーラーのポジショニング、薄商いの値動き増幅も-JPモルガン
  • 「ナスダックのクジラ」再浮上、トレーダーに心配の種増やす

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超大型ハイテク株に再び群がり始めたトレーダーは、オプション市場にも目配りしなくてはならない。依然として取引は活発で、株式相場のボラティリティーを押し上げる潜在性が備わっている。

  最近のデリバティブ取引では一時の投機熱が多少は冷めたものの、なくなったわけではなく、株式相場の値動きが増幅する可能性は残るとアナリストらは口をそろえて警告する。12日のナスダック100指数は4月以来の大幅上昇となっているが、同時にオプション価格から算出されたボラティリティーの指数も上昇している。

  株式デリバティブに潜むフロス(泡)の目安とされる、オプション取引高全体における単一株の取引高比率は、依然として前年より19%高いとJPモルガン・チェースは指摘する。このほとんどは超大型ハイテク株とモメンタム銘柄だという。

  こうした中、ハイテク株のコールオプション(買う権利)を大量に購入する「ナスダックのクジラ」が最近、再び姿を現し、1日でハイテク株のコールを約2億ドル(約210億円)相当購入した。9月に大きく下げていたナスダック100指数は、10月に入り2営業日を除いて毎営業日上昇し、先週も週間ベースで7月以来の大幅高となった。ニューヨーク時間12日午後2時26分現在、前週末比4%上昇している。

  流動性が低い状態で相場が乱高下する中、トレーダーには心配の種が増えた格好だ。オプション取引は8月と9月に株価への影響力を見せつけた。当時はディーラーのヘッジ取引が、買いが買いを呼ぶ強気のフィードバックループを形成し、ナスダック100指数を押し上げた。この構図は同時に、売り手がポジションを整理する下落局面でも同様に値動きを加速させかねない。

  ショーン・クイッグ氏らJPモルガンのアナリストはリポートで、「こうした低流動性の環境はディーラーによるポジショニングの土台を築かせ、既にある市場のトレンドをさらに増幅させる可能性がある」と指摘。薄商いの状態で特にハイテクセクターやモメンタム投資といった買われ過ぎ、あるいは売られ過ぎの分野で非常に大規模な取引が行われると、株価の変動を増幅する潜在性が高まると説明した。

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オプション取引高全体に占める単一株のオプション取引高

2020年に急上昇し、現在38%前後

出所:JPモルガン・チェース

原題:Whale’s Resurfacing Shows Options Market a Source of Turbulence(抜粋)

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