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コロナワクチン早期実用化の可能性ほぼ消滅か-トランプ氏は反発

  • 米FDAは審査前に2カ月間の安全性データを求める方針を示す
  • 数百万回分の生産体制整うまで申請すべきでないとワープ作戦責任者

米国で新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンが11月3日の米大統領選の投票日までに広く行き渡らないことがほぼ確実になった。安全で有効なワクチンの迅速な提供を実現させる責任を担う複数の当局者から6日、慎重な行動を求める発言が相次いだ。

  ワクチンの緊急使用許可(EUA)について明確な基準の策定に数カ月間取り組んできた米食品医薬品局(FDA)はこの日発表した指針で、審査前に2カ月間の安全性データを求める方針を示した。また、ワクチンは申請後に専門家で構成される独立した委員会で検討される必要がある。こうした措置に伴い審査に行きつくまでにはさらに数週間から数カ月を要する見込みだ。

  この指針発表に先立ち、米政権の「ワープ・スピード作戦」責任者、モンセフ・スラウイ氏はたとえ臨床試験で有効性について良好な結果が得られていたとしても、数百万回分の生産体制が整うまではどのワクチンメーカーもEUAを申請すべきでないと発言。実際にはほとんどの人が接種を受けられないのに形だけの許可を与えることを避けるためだという。

  ワクチン申請を審査するFDA生物製剤評価研究センター(CBER)のピーター・マークス所長も、FDAは安全性を巡る重大な懸念が生じた場合、企業に強制的に情報開示を求める可能性があると述べた。通常、FDA監督下にある企業は当局に促される形が多いものの、任意でこうした情報を開示する。マークス氏は米国の治験が中断されているアルトラゼネカのワクチンの調査について問われた際に発言した。

  クリップス・リサーチ・トラスレーショナル・インスティチュートのエリック・トポル氏は「ワクチンの緊急許可が大統領選前に下りる恐れがあったが、現時点でその見込みは大きく低下したと考えられる」と述べた。

  トランプ大統領は大統領選までにワクチン提供の用意を整うだろうと述べていた。

トランプ米大統領の楽観的コロナワクチン予想、政府専門家は否定的

  トランプ氏は6日夜、FDAのハーン長官のハッシュタグを付けたツイートで、「FDAの新ルールは大統領選の投票日前にワクチンが許可されるよう急ぐことを一層難しくするものだ」と主張し、「政治目的の謀殺だ!」だとした。

原題:Pre-Election Vaccine Hopes Dim as Regulators Assert Power (1)(抜粋)抜粋)

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