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ドルの年末の強さ、今年見られない可能性-経済対策パッケージが重し

ドルは例年、年末近くには上昇するが、今年はそうならない可能性がある。キャリートレードの投資先通貨としての魅力が既に薄れていることに加え、米国の経済対策パッケージが合意されればドルの需要を弱めそうだ。例年はS&P500種株価指数と足並みをそろえてきたが、この相関も崩れる可能性がある。

  過去10年のデータでは、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は10-12月(第4四半期)に平均で約1.7%上昇した。S&P500種は1.9%上昇。しかし、2020年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に米大統領選挙と通常の年と異なる条件がそろい、季節的パターンに変化が見られている。

S&P outperformance was linked to greenback gains until 2020

  経済対策パッケージは恐らく景気への楽観を高め、ドルのような安全資産の需要を後退させるだろう。米金融政策が利回りを押し下げキャリートレードでのドルの魅力も薄れている。

  さらに、緩和的な金融政策と景気対策の支出増によってインフレが高まれば、実質利回りが低下し、ドルの重しになるだろう。一方で株価は上昇し、ドルの動きと乖離(かいり)するかもしれない。

  ただ、大統領選挙が理由で第4四半期に株価が下落すれば、逆方向の乖離となることもあり得る。過去3回の大統領選挙では投票前の1カ月にS&P500種が下落し、リスク回避志向からドルは上昇した。今年はトランプ米大統領の新型コロナ感染や混迷が懸念される選挙など、不透明感は例年以上に高まりかねない。

(ロバート・フレム氏はブルームバーグのために執筆する外為・金利ストラテジストです。この記事の見解は同氏自身のものであり、投資アドバイスを目的としたものではありません)

原題:Dollar’s History of Year-End Dominance Threatened by Stimulus(抜粋)

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