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コロナが迫る報酬の在り方見直し-ベイエリア脱出なら給与減に備えよ

  • 引っ越しなら一時手当支給し、給料は10%カット-ストライプ
  • 生活の質向上と引き換えに給料減受け入れと4割超回答-ブラインド
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最初に言い出したのは米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)だった。

  オフィスに戻ることを心配しなくていいし、希望ならずっと在宅勤務を続けることもできると。生活費の安いところに引っ越したければ、いっこうに構わないが給料が減ることに備えるべきだと。そしてシリコンバレーで働くソフトウエア開発者に向け同じようなメッセージをテクノロジー業界のリーダーが次々と発していった。

フェイスブック、在宅勤務従業員の採用拡大へ-現社員の在宅恒久化も

  新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が続き、高い家賃を払ってでもサンフランシスコなどのベイエリアに住み続けることを見直す業界人が増える中で、各社は社員報酬をどのようにして決めるかについての再検討を迫られている。「こうした議論はずっとあったが、全員がリモートワークに移行する前に対応されるべきだった」とフューチャーセンスのマネジングディレクター、ダン・ウォルター氏は言う。

  新型コロナのパンデミック(世界的大流行)は米経済にとって打撃だが、テクノロジー業界は影響を免れ、むしろ業績を伸ばしているケースも多い。株価は上昇し、フェイスブックやツイッター、サービスナウ、ヴイエムウェアはパンデミック以降についても、従業員に対しどこでどのようにして働きたいかを決めていいと柔軟性を示している。

ヴイエムウェア、シリコンバレー離れるテレワーク社員の給与をカット

Pondering a Move?

  すでに多くの働き手がテキサス州やコロラド州に移った。ベイエリアほど高い家賃や税金を払わずに済み、カリフォルニア州を襲い続ける山火事から逃れることもできる。同州の空は何週間にもわたり煙で覆われたままだ。

米カリフォルニア州の山火事深刻化-今年の被災面積、過去3年分超

  フェイスブックのザッカーバーグ氏は5月、在宅勤務を続け引っ越すことを選ぶ社員の給与は引っ越し先の都市・地域次第だと述べた。サンフランシスコを本拠地とするペイジャーデューティーのジェニファー・テハダCEOは9月、同社は勤務地の基準に基づき給料を支払ってきたし、「そのプロセスを続ける」と記者団に語った。

  ストライプはベイエリアもしくはニューヨークから引っ越す従業員に2万ドル(約210万円)の一時手当を支給する一方で、給料を最大10%引き下げる計画だ。スラック・テクノロジーズはこれまでニューヨークもしくはサンフランシスコに住む社員とそれ以外の場所に住む社員とに分けて、2つの報酬体系を設けていた。だがスチュワート・バターフィールドCEOによれば、今は社員の住む場所に応じてもっときめ細かな対応をしている。

210万円の賞与、給料は10%減-サンフランシスコやNYから異動で

  もともとリモートワークを受け入れきたテクノロジー業界だが、全てリモートワークで事業をしている企業はほとんどなかった。人材コンサルティング企業ウイリス・タワーズワトソンのマネジングディレクター、エイドリアン・アルトマン氏は「報酬に対するこれまでの考え方は、仕事をする人のいる場所ではなく、仕事そのものがどこかが常だった。だが労働市場が全米均一なら、その仕事の価値はどうなるのだろうか」と問う。

  さまざまな職業のプロが匿名で語るサイト「ブラインド」での調査によれば、回答者6300人のほぼ半数が生活費の安い地域に引っ越したとしても報酬カットは受け入れるべきではないとしている。一方で、約43%は生活の質向上と引き換えに給料が減ることを受け入れる用意があると答えている。

原題:American Tech Workers Face Pay Cuts For Relocating During Covid(抜粋)

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