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トランプ大統領にステロイド薬投与、コロナ治療で医師団が判断

更新日時
  • ステロイド薬デキサメタゾンはより重症のコロナ患者への使用が多い
  • 酸素吸入が必要な患者で死亡確率を大きく下げることが分かっている

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トランプ米大統領の新型コロナウイルス感染症(COVID19)治療で、医師団は新たにステロイド薬デキサメタゾンの投与を決めた。この医薬品はより重症の新型コロナ患者に使用されることが多い。

  デキサメタゾンは炎症や免疫への影響を制御できる。症状が大幅に悪化した患者治療の突破口になり得ると考えられている同薬は、酸素吸入が必要だったり、人工呼吸器を使用したりしている患者が死亡する可能性を大きく低下させることが1件の臨床試験で分かっている。

  新型コロナ感染後の経過は2段階にわたり、最も命を脅かす症状はウイルスそのものではなく、免疫系が制御不能の悪循環に陥った時に起きることが多い。症状は感染から7-10日間後に悪化することがあり得る。

  大統領主治医のショーン・コンリー氏は4日、ウォルター・リード米軍医療センターで記者団に対し、「大統領は改善が続いている」とした上で、「どんな疾患についても言えるが、病状の起伏はよくあることだ」と説明した。

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  医師団は5日にもトランプ氏を退院させる準備を進めている。症状が悪化している患者や重症患者に通常使用される薬をなぜ同氏に投与するのかははっきりしていない。

  デキサメタゾンの投与はリスクも伴う。医師団によると、定期的な酸素吸入を受けていないトランプ氏のような患者にとって、同薬は死亡率を高める可能性があると、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に掲載された研究論文で指摘されている。「酸素吸入を必要としなかった患者には(有害となる可能性はあっても)ベネフィットは確認されなかった」という。

  コンリー氏は4日、「デキサメタゾンの投与も始めるかどうか話し合った」とした上で、「今回のケースでは、治療の初期段階で得られるベネフィットの可能性が現時点でのリスクを上回るだろうと判断した」と述べた。

  世界保健機関(WHO)によると、2週間以上にわたって使用すると高血圧や精神錯乱といった副作用に陥るリスクがある。ただ短期の使用ではそうしたリスクを伴わないという。

原題:
Trump Doctors Add Steroid That’s Used in More Severe Patients(抜粋)

(5段落目以降に主治医の説明などを追加して更新します)
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