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中国とパキスタンがアジアで顕著、コロナ監視リスク-権利侵害恐れも

  • コロナ危機後も中国式の国家監視リスクがアジアで強まる恐れ
  • 企業は警戒必要、新たなリスクとして認識を-ベリスクのナザリア氏

新型コロナウイルス危機が収まった後もコロナ対策として採用されていた技術が使われ続ければ、中国式の国家監視リスクがアジア諸国で強まる公算が大きいと、新たに公表されたリポートが指摘した。

  世界の政治リスクで顧客企業に助言する英ベリスク・メープルクロフトが1日発表した198カ国対象の「プライバシー権指数」リポートによると、アジア諸国では中国やパキスタンが市民のプライバシー侵害実績で悪化を示した。

  アジアはプライバシーの侵害と政治的権利の制限を巡り、世界で最もリスクが高い地域だとリポートは指摘。パキスタンは北朝鮮の後塵を拝したとはいえ4位、中国は14位だった。

  同リポートは、現在パキスタンがコロナ患者の監視に転用している機密性の高い武装勢力の追跡監視システムと、データ保護法が欠如している中で市民に対する情報の扱い方を巡る懸念を列挙。隣国インドについても、政府のコロナ追跡アプリのダウンロードを職場復帰前の従業員に義務付けているとして、インド国外のアジア企業に警鐘を鳴らした。

中国追随リスク

  また、ベリスクのリポートは中国がコロナ患者の追跡を目的に開発されたアプリの恒久化を決めたことにも言及。コロナ流行が引き続き政策措置に影響を及ぼす中で、大量監視で先行する中国に追随するアジア諸国政府の下、企業と個人を取り巻くリスクを浮き彫りにした。

  リポートは「人権や政治的権利を巡る実績で問題のある国々では、野党勢力に対する妨害や言論の自由抑圧などの政治目的でデータを使う当局に危険が潜んでいる」と説明。

  ベリスクのシンガポール在勤シニアアナリスト、ソフィア・ナザリア氏はブルームバーグに対し、「各企業は警戒が必要で、新たに生じつつあるリスクとして捉えるべきだ」と指摘。「新型コロナについてはまだ終わりが見えない。われわれはニューノーマルに慣れつつあるが、企業と個人は無防備に新たな領域に足を踏み入れている」と述べた。

原題:China, Pakistan Lead Asia in Virus-Related Surveillance Risk(抜粋)

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