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NTTのドコモ4兆円買収、ソフトバンクGの非上場化議論に拍車か

4兆3000億円と株式公開買い付け(TOB)で国内最大となるNTTによる移動体通信子会社NTTドコモの買収は、ソフトバンクグループの株式非上場化があり得るかどうかの議論を一層活発化させる可能性がある。

  ソフトバンクG創業者の孫正義社長は、同社の非上場化について何年も議論してきた。アリババ・グループ・ホールディングなど保有する資産価値の合計と比べ、自社の株式時価総額が割安に放置され続けているためだ。春先に自社の株価急落を経験し、数々の資産売却も進めた今年に入り、孫社長は非公式の協議を再開しているという。

過去5年のソフトバンクG株の時価総額推移

  ドコモ買収は、過去の日本では考えにくかった巨額案件に資金が集まることを示した。NTTは1兆円を超す現金を保有しているにもかかわらず、株式の買い付けは全て銀行からの借入資金で行う。発表によれば、4兆円を超す借入金には三菱UFJ銀行からの1兆5000億円、三井住友銀行からの1兆2000億円などが含まれる。

  ユナイテッド・ファースト・パートナーズのアジア調査責任者であるジャスティン・タン氏は、「ドコモの買収が成功すれば、ソフトバンクGの動きに拍車を掛けるだろう」と述べた。「銀行にとっては巨大な収益源になる」との見方も示した。

  ゴールドマン・サックス証券の鈴木広美ストラテジストは30日付のリポートで、国内最大の上場子会社のTOB発表を受け、「他のグループ企業のガバナンスの考え方へ影響を与え、経営環境が急変する中で、年度後半にかけてさらに企業再編の発表が続く可能性がある」と予想した。同リポートでは、ソフトバンクGの案件については言及していない。

  ユナイテッドのタン氏は、「ソフトバンクGの株価が割安であるほか、低コストの資金調達が可能であることから、MBO(経営陣による買収)が行われる可能性は高い」とみている。

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