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米大統領選、国債投資家への大きなリスクは「混乱のない投票結果」

  • ジャナスのマラウツォス氏は万が一に備えて「軍資金」を準備
  • 民主党圧勝なら10年債利回りは最大40bp上昇-ゴールドマン

米大統領選の結果を巡って予想される政治的混乱をあらゆる投資家が強く意識する中で、債券市場を最も揺るがすであろうシナリオが1つある。明確かつ議論の余地がない勝者の誕生だ。

  これこそ、11月3日の投票日で最も過小評価されているリスクの1つだろう。同シナリオが現実化すれば、その後の数週間で米10年債利回りは今年3月以降は見られていない1%台に上昇する可能性がある。それは多くの著名投資家にとって基本シナリオではなさそうだが、万が一に備える動きも一部で出ている。

  ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのニック・マラウツォス氏は「軍資金」を積み上げているという。投票日から年末までに想定されるあらゆるボラティリティーから生じる投資機会に対応するのが狙いの一つだ。ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストは、利回りを最も押し上げそうなのは民主党がホワイトハウスと上下両院を支配するシナリオだとみている。

  DWSインベストメント・マネジメントの債券責任者、グレゴリー・ステープルズ氏は「選挙後に長期債利回りが大幅上昇する唯一のシナリオは、議会でより進歩的な勢力をさらに勢いづかせる力強くかつ広範な民主党の勝利だ」と指摘。「その可能性が高いとは思わないが、われわれは複数のシナリオに向き合っており、これもそのうちの1つだ」と語った。

An undisputed U.S. election could cause Treasury yields to climb

 

  ジャナスのマラウツォス氏は、実際にはさまざまな混乱を伴う選挙結果になる可能性の方が高いとみている。ただ、仮に明確な勝者が確定した場合の長期債利回り急上昇の可能性に今は備えているという。同氏は現職トランプ氏か民主党候補バイデン副大統領のどちらが勝つかには言及していない。

  同氏はこのシナリオ下では、10年債利回りが年末もしくは2021年初めまでに最高1%に上昇する可能性があるとみている。

  また、ゴールドマンのストラテジスト、プラビーン・コラパティ氏とアビシャ・タッカー氏は、民主党がホワイトハウスと上下両院を支配すれば、政府支出の拡大を見込む動きから10年債利回りは12月初めまでに30-40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)押し上げられると予想している。

原題:
Big Risk for Bonds Is That U.S. Election Actually Goes Smoothly(抜粋)

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