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菅政権は携帯料引き下げ期待、競争促進との見方も-ドコモ子会社化

更新日時
  • 「引き下げの積極的な検討期待」と加藤官房長官
  • 衆院選が「間違いなく意識に入っている」と伊藤忠総研・武田氏

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NTTドコモの完全子会社化について、菅義偉政権の閣僚からは29日、携帯電話料金への引き下げにつながることを期待する声が出た。引き下げは国民受けがよく、識者からは政権に追い風との分析もある。

  午後の会見で子会社化について問われた加藤勝信官房長官は、携帯電話料金の引き下げに改めて言及。「国民の皆さんが高い関心を持っている」と述べた上で、「目に見える形で引き下げが行われることが重要」と指摘した。さらに国際的な料金水準も参考にしながら「積極的に検討を進めて頂くことを期待している」と話した。

  新型コロナウイルス禍で金融・財政政策は路線を引き継ぐ中、携帯電話料金引き下げは「スガノミクス」の中で最も注目が集まる政策の一つだ。菅首相は就任後、武田良太総務相に具体策の検討を指示している。

  伊藤忠総研の武田淳チーフエコノミストは、子会社化は携帯料金引き下げに伴う収益力低下を補う目的というのが「合理的な解釈」だと分析。引き下げが実現されれば、国民の支持を受けやすくなり、「政権としては当然、追い風」とした上で、菅政権は衆院選が「間違いなく意識に入っている」と話した。

Prime Minister Yoshihide Suga Appoints New Cabinet

菅内閣

  菅首相は官房長官時代の2018年8月、携帯電話料金について「4割程度下げる余地がある」と発言。政府は端末代金と通信料の分離など規制やルール変更を行ったが、菅氏は依然として携帯電話料金が高止まりしていると事業者へのけん制を続けてきた。

  16日の首相就任会見でも「携帯電話の大手3社が9割の寡占状態を長年にわたり維持して、世界でも高い料金で、20%もの営業利益を上げ続けている」と批判。現状は「当たり前でない」として改めて料金引き下げを促した。

  子会社化の発表を受け、武田総務相は「料金の低廉化による利用者への還元などわが国の情報通信産業全体の発展に向けた取り組みが一層重要となってきている」とのコメントを発表した。

  野村証券の桑原真樹シニアエコノミストは、菅首相から今後さらに「競争を促進していくような政策、メッセージが打ち出されていくだろう」と分析。携帯業者側も政権の方針に「ある程度沿った形で事業も考えていかないといけないだろう」と話した。

(発表後の加藤官房長官の発言を追加します)
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