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トランプ氏の納税巡り新たな疑惑、数週間後の米大統領選控え争点に

  • トランプ氏、15年のうち10年間は所得税を納めず-NYT紙
  • 29日に大統領候補討論会に臨むバイデン氏には新たな攻撃材料に

トランプ米大統領は数週間後に大統領選が迫る中、同氏の納税記録の整合性とビジネスマンとして精通ぶりについてあらためて疑問を抱かせる報道を受け、財務記録に再び厳しい目を向けられている。

  米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は27日、税務資料を引用し、億万長者のトランプ氏が過去15年のうち10年間は所得税を納めておらず、2016年と17年はいずれも750ドル(約7万9000円)しか納税していなかったと伝えた。

  トランプ氏は28日、自身の納税に関するメディアの報道について「違法に入手した情報と悪意しかない多くのナンセンスだ」とツイートで批判したが、内容に関する反証は提示しなかった。トランプ氏は内国歳入庁の(IRS)の監査が完了後にのみ税務書類を公表すると繰り返し述べている。

NYT紙の報道に関する質問に答えるトランプ大統領

出典:ブルームバーグ

  今回の報道は税務資料を引用し、不適切な可能性がある行動の一覧が示されている。トランプ氏には連邦最高裁判事候補にエイミー・コニー・バレット連邦高裁判事を指名して選挙戦の巻き返しを図ろうとしていた矢先の疑惑浮上。一方、民主党候補のバイデン前副大統領にとっては、29日夜に予定される第1回大統領候補テレビ討論会を前に新たな攻撃材料となる。

  バイデン陣営幹部のケイト・ベディングフィールド氏はCNN放送に対し、「トランプ氏が労働者を見下しているという全体的な印象を助長するものだ。彼はまさに(ニューヨーク市の)パークアベニューの考え方だ」と指摘。ペンシルベニア州スクラントンで育ったバイデン氏が当選すれば「政権は米国の労働者世帯を支援することを重視する」と述べた。

  この報道後まもなく、バイデン陣営は「私はドナルド・トランプ氏よりも多く納税した」と書いたステッカーの販売を始めた。

  トランプ氏の納税書類開示を求めて訴えた下院民主党の1人、ニール下院歳入委員会委員長は、裁判に勝利して納税資料を入手することに自信を示し、そうすれば公表することができるだろうとの考えを示した。同委員長は27日の声明で、「大統領は税法を有利に操り、法廷闘争を利用して納税を遅らせたり回避したりしているようだ」と指摘した。

  ニューヨークの検察当局もトランプ氏の記録入手を目指して長期にわたり法廷闘争を繰り広げている。連邦最高裁は7月、トランプ氏が大統領の地位を利用して納税申告書をマンハッタン地検のバンス判事へに開示するのを拒否することはできないとの判断を下したが、この訴訟は下級審に差し戻されて審理が続いており、11月3日の大統領選までに決着する可能性は低い。

トランプ氏、16年と17年に納めた連邦所得税750ドルとの報道否定 (1)

原題:
Trump Faces New Scrutiny of Personal Finances Weeks Before Vote(抜粋)

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