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【先週の新興国市場】株と通貨、3月のメルトダウン以来の大幅安

  • 米追加景気対策の遅れへの懸念、米金融当局者の悲観的発言など影響
  • トルコとハンガリーが予想外の利上げ、メキシコやエジプトは利下げ

新興国の株式と通貨はともに、週間ベースで3月以来の大幅安に沈んだ。新型コロナウイルスの世界的な再流行や米金融当局者の悲観的な発言、米追加景気対策の遅れが背景にある。トルコとハンガリーの中央銀行は自国通貨安を受けて予想外の利上げに踏み切り、一方でメキシコやエジプト、コロンビアは利下げした。

9月25日終了週の主なニュースは以下の通り。

ハイライト:

  • パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、米経済が新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の影響から完全に回復するには長い道のりを要すると述べ、追加支援の必要性を強調した
  • 中国の習近平国家主席は、いかなる国も「好き勝手に行動したり、世界の覇者やガキ大将、ボスであるかのように振る舞ったりするのを許される」べきではないと述べ、名指しこそしなかったものの米国を強烈に当てこすった。国連創設75周年を記念する会合での発言として新華社通信が伝えた
  • 新型コロナワクチン共同購入の国際的枠組み「COVAX(コバックス)」が次の段階に向けて動き出した。156カ国・地域が参加を表明したが、中国は米国と共に今のところ参加を見合わせている
  • トルコ中銀が政策金利引き上げを発表。ブルームバーグ調査ではエコノミストの大半が据え置きを予想していた。これまでに打ち出した他の措置では通貨リラを安定させることができず、2018年終盤の通貨危機以降で初の利上げに踏み切った
  • メキシコ銀行(中銀)は政策金利を4.25%に引き下げた。利下げ幅を0.25ポイントにとどめたのは2月以来。インフレ率が中銀の目標を上回り、現在の緩和サイクルが終わりに近づいていることを示唆する決定となった
  • タイ銀行(中銀)は3会合連続で政策金利を0.5%に据え置いた。年間ベースで過去最悪のマイナス成長に向かっている自国経済の立て直しを財政政策に委ね、金融政策の余地を残した形
  • FTSEラッセルは中国国債を世界国債インデックスに採用したことを明らかにした。1年前には採用を見送っていた。組み入れ開始は2021年10月
資産別指数(ニューヨーク時間25日午後4時20分現在)週間
MSCI新興市場指数-4.5%
MSCI新興国通貨指数-1.3%
ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て指数(24日まで)-1.5%

アジア:

  • 中国・北京市の第2中級人民法院は、資産家の任志強氏に対し汚職の罪で懲役18年を言い渡した。同氏は数カ月前、新型コロナ危機への対応で習近平指導部を批判した記事への関与を巡って調査を受けていると伝えられていた
  • インドネシアのムルヤニ財務相は、2020年の国内総生産(GDP)成長率がマイナス1.7%からマイナス0.6%の間になるとの見通しを示した(従来予想はマイナス1.1%からプラス0.2%)。同国は新型コロナ感染拡大の抑制に苦戦しており、アジア金融危機時の1998年以来初のマイナス成長となる可能性がある

EMEA:

  • エジプト中銀が3月の緊急利下げ以来となる政策金利の引き下げを実施した。主要政策金利を9.25%から8.75%に引き下げた。ブルームバーグの調査では、エコノミスト11人のうち9人が据え置きを予想していた
  • ムーディーズ・インベスターズ・サービスはクウェートの信用格付けを初めて引き下げた。政府の「流動性リスク」の高まりを反映させるためだと説明した。外貨建ておよび自国通貨建て長期発行体格付けを2段階引き下げ「A1」とした。投資適格級では上から5番目の水準で、中国やサウジアラビアと並んだ

中南米:

  • ブラジル中銀は今月15-16日に開催した金融政策委員会の議事要旨を公表し、インフレ率の一時的な急上昇にもかかわらずインフレ見通しは当局の目標を下回っていると指摘した。トレーダーの多くは1月にも利上げが行われると予想しているが、中銀は政策金利が予見し得る将来、過去最低水準にとどまるとの見方を示した格好だ
    • ブラジルの9月中旬のインフレ率は8カ月ぶりの高水準を記録した。食品価格や輸送費の値上がりが背景にある
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原題:Risk Assets Have Worst Week Since March Meltdown: EM Review(抜粋)

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