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米株市場に鳴り響く警告音、新型コロナ巡る状況は悪化の傾向

更新日時
  • S&P500は週間ベースでは昨年8月以来で最長の下落局面に
  • 米株相場はワクチンの可能を前提に動いていた-ゴールドマン

米追加経済対策の早期実現が遠のく中、株式投資家の焦点は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に戻りつつある。そして、彼らの目線の先にある状況は厳しい。

  経済活動を追跡する高頻度の経済指標からは、米消費者が再び航空機の利用を控えて外食の機会も減らすなど、景気回復の鈍化傾向が示されている。公共交通機関の利用率も低いままで、新規失業保険申請件数は高止まりしている。新規感染者の増加を示すデータが相次ぐ中、数カ月以内にワクチンが利用可能になるとの期待は後退している。

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  こうした状況に金融市場は再び動揺。24日の米株式相場は乱高下の末、小反発で終了した。S&P500種株価指数は、週間ベースでは2019年8月以来で最長の下落局面に向かっている。

  市場を動かす各材料の中で最も重要なのはワクチン開発の見通しだ。

  ゴールドマン・サックス・グループの米国株チーフストラテジスト、デービッド・コスティン氏は、「相場がワクチンの可能性で動いてきたことはデータで示されている」とブルームバーグTVとラジオのインタビューで語った。

  その証拠として同氏は、来年の第1四半期までに米国の2500万人に十分な量のワクチンが配布される確率を52%とする予測モデルに言及。同確率は9月初め時点の70%前後から下がっており、S&P500種の約10%下落の動きとほぼ一致していると指摘した。

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  11月の米大統領選を巡る懸念や米中の緊張激化など、ここ数週間は新型コロナ以外のマイナス材料も多く浮上していた。しかし、ワクチン期待が後退する中、個別銘柄ではクルーズ船運航会社や航空会社など、市民生活の平常化が追い風となる企業の下げが目立つ。

  NYSE・ARCA航空株指数は過去4営業日で12%余り下落。ノルウェージャンクルーズラインロイヤル・カリビアン・クルーズは今週に入り、ともに9%を超える下げとなっている。

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  ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズの共同創業者でリサーチ責任者のトム・リー氏は、新型コロナ禍による最悪の状況がこれから訪れるであろうことが懸念材料だと指摘。同氏によると、学校再開への動きとインフルエンザの季節到来が死者数増加の恐れを強めている。

Airline stocks sink with the market after holding steady during earlier selloff

  TIAAの世界市場担当プレジデント、クリス・ギャフニー氏は「相場回復のお手軽なパーティーは終わった」と指摘。「投資家は豊富な緩和マネーおよび相場回復からの大きなリターンは過去のものであり、株価が今後どんな種類のモメンタムを取り戻すにも厳しい道が控えているとみている」と述べた。

原題:Worsening Virus Trends Are Raising Alarms for Stock Investors(抜粋)

(7段落目以降を追加して更新します)
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