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ロンドン優位は依然圧倒的、米銀大手が軸足-英国のEU離脱迫っても

  • 米銀5行のシティーでの事業規模、EU内に比べまだまだ大きい
  • 昨年末時点で資本は3倍、リスク加重資産は4倍強の規模

ウォール街の大手銀行は一部の資産を英国外に移し始めているかもしれないが、欧州連合(EU)での事業規模は、ロンドン金融街シティーに比べまだまだ小さい。

  英国のEU離脱移行期間終了をにらみ、JPモルガン・チェースは約2000億ユーロ(約24兆5000億円)の資産を年内にフランクフルトを本拠とする子会社に移管しようとしている。他の銀行もEU域内事業を拡大しつつある。

  しかし、シティーでの事業規模はまだ大きいため、今後さらに多くの銀行がJPモルガンと同程度の資産をEUに移さなければ逆転は始まらないだろう。

Capital City

The biggest U.S. banks haven't shifted too much capital or assets to Europe from their London units

Source: Company filings, Bloomberg analysis

Note: U.S. banks analysed JPMorgan, Goldman Sachs, Morgan Stanley, Citigroup and Bank of America. Data as of Dec. 31, 2019. Capital figures reflect Common Equity Tier 1 capital

  ブルームバーグニュースが当局への届け出と年次報告書を基に分析したところによると、昨年末時点で米銀大手5行の英子会社の資本はEU子会社の3倍、リスク加重資産は4倍強だった。

  JPモルガンシティグループモルガン・スタンレーゴールドマン・サックス・グループバンク・オブ・アメリカを合わせた英国内のリスク加重資産は9000億ドル(約94兆9000億円)、EUでは約2000億ドル。中核資本は英国が1360億ドル、EUは450億ドルだった。

  この5行はいずれもコメントを控えた。

Banking on Britain

The London operations of U.S. banks dwarf their European outposts

Source: Company filings, Bloomberg analysis

Note: Data as of Dec. 31, 2019. Capital figures reflect Common Equity Tier 1 capital

  JPモルガンの資産移転が示すように、英・EU間の配分は2019年末以降に既に変化している可能性があり、今後数カ月で離脱の条件が明らかになるに伴い、より多くの資本がシフトするかもしれない。

  それでもロンドンの優位は圧倒的だったため、英国の単一市場からの撤退があと数カ月に迫った今でも、世界の金融センターとしてのロンドンの役割にEU離脱で最終的にどのような影響が及ぶのか不透明なままであることが示唆される。

  業界とイングランド銀行(英中央銀行)の見積もりによると、ロンドンで上げられる収入のうちEU顧客との取引が占める割合は10分の1から4分の1とされる。

原題:
Wall Street’s Penchant for London Remains Even as Brexit Looms(抜粋)

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