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内部者の米株売却が高水準、押し目買い狙う投資家に不吉なシグナルか

  • 企業の内部者は約9億7500万ドル相当の株式売却、購入は1100万ドル
  • 「事業主にはためらいやちゅうちょがある」とキャロン氏

3月に米国株底入れのタイミングをうまくつかんだ企業の内部者が足元の売り局面ではまだ安値買いに動いていない。むしろ売りを強化しており、押し目買いを狙う投資家に不吉なシグナルを発している。

  S&P500種株価指数を構成する企業の役員や幹部はここ4週間、自社株の売却に忙しかった。買いに対する売りが大幅に増え、株式を手放すペースは2012年以来の高水準であることを、サンディアル・キャピタル・リサーチがまとめる内部者に関する指数が示した。

  内部者による売りの決定に影響を及ぼす要因はバリュエーション以外にもあり得るが、自分のビジネスを最もよく理解しているとみられる内部者のこの動きは、市場にとって明るいニュースとは言えない。このままいけば、S&P500種は世界的な金融危機以来、9月として最悪のパフォーマンスとなる見通しだ。2.4%安となった23日終値は今月2日に記録した最高値を9.6%下回る水準で、年初来ではほぼ横ばいとなる。

  RNCジェンター・キャピタル・マネジメントのダニエル・ジェンター最高経営責任者(CEO)は「彼らの意思表示だ。事業が将来的にうまくいかないことを示すものではないが、相対価値という点ではあまり妙味がないだろう」と指摘した。

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出典:サンディアル・キャピタル・リサーチ

  ブルームバーグが集計した米証券取引委員会(SEC)のデータによると、内部者による株式売却は先週、約9億7500万ドル(約1000億円)に達した一方、購入は1100万ドルだった。

  現時点でS&P500種は3週間前よりは割安だが、3月ほどではない。予想利益に対する株価収益率(PER)は21倍相当で、バリュエーションがドットコム時代以来の高水準となった2日の水準を2ポイント余りしか下回っていない。3月には14倍を割り込んでいた。

S&P 500 has dropped more than 9% since September highs

  ワシントン・クロッシングのポートフォリオマネジャー、ケビン・キャロン氏は「バリュエーションが比較的伸び切った状態となる中で、事業主は存在する多くの不確実要素に身構えており、ためらいやちゅうちょがある。事業主やCEO、投資家は今、ここからどこに向かうのだろうかという段階にある」と分析した。

原題:
Insiders Sell Stock at Fastest Pace Since 2012 in Market Dip (1)(抜粋)

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