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JPモルガン、全市場に「日本化」懸念との見方を撤回-米国は程遠い

  • 米国は英国やユーロ圏と違い低インフレ長期化シナリオにかなり距離
  • ゼロ金利政策は日本化現象に向かう必要条件の1つにすぎず

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低インフレと利回り低下が長期化する「日本化」の脅威が世界の主要市場の一部を覆っているが、米国でその現象が発生する可能性はほとんどないとJPモルガン・チェースは予想した。

  JPモルガンは18日付のリポートで、米国は英国やユーロ圏とは異なり、過去数十年の日本市場を特徴付けたこの慢性的状況にはまだ程遠いと指摘した。発生のきっかけは超緩和的な金融政策だが、まだ一部市場に比較的影響しているだけだという。

  同行アナリストは、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融危機後に利上げサイクルを完了できる能力を考慮すれば、米国は低金利を無期限に継続する状況までかなり距離があるとの確信が高まったと説明した。同行は世界各国のさまざまな債券利回り曲線をモデル化し、各地域の金利の下限やその見通しを考慮して、それを日本と比較した。

Developed market bond yields have been converging close to 0%

  ストラテジストのファビオ・バッシ氏とアントワーヌ・ガボー氏は顧客向けリポートで「政策金利をゼロにし強力なフォワードガイダンスを示すことは、利回り曲線の日本化に向かう1つの必要条件にすぎない」とし、米国が「最も遠いのは、FRBのリフレ政策に対する市場の最大限の信頼に起因する」と分析した。

  日本化の特徴の1つは中央銀行が一段と支配的プレーヤーになることだ。日本では日銀の大量買い入れで業者間の新発国債売買が成立しない日もあった。他地域の金融当局は債券購入で市場でのシェアを高めており、欧州中央銀行(ECB)のパンデミック対策では、以前の購入プログラムで定めていた33%の保有制限を廃止した。

  先進国のインフレ見通しは、コロナ危機後の重要な問題の1つで、現時点でトレーダーは日本や欧州よりも米国の物価上昇をより強く期待している。

  この現象は国債利回りにも反映されている。日本の10年国債利回りはゼロを若干上回る水準で、ドイツの10年債利回りはそれを約55ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下回っているが、米10年債利回りは依然0.66%前後で推移している。

原題:
JPMorgan Rows Back on Fear That All Markets Are ‘Japanizing’ (1)(抜粋)

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