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みずほ、非投資適格領域のDCM強化-コロナ後見据え米市場深掘りへ

  • 米国での緊急融資先のうち起債した企業の8割超の発行に関与
  • 米資本市場の活況は今後も同じペースで続かず、対象広げ開拓進める

みずほフィナンシャルグループの海外法人部門は、新型コロナウイルスによる緊急融資一巡後を見据えた取り組みを加速させている。米国ではデット・キャピタル・マーケット(DCM)部門で増員し、信用格付けの低い「非投資適格」領域を強化する。

  「このタイミングかとの議論もあるが、長い視点で米国の資本市場を深掘りする」。グローバルコーポレートカンパニー長を務める永峰宏司氏はブルームバーグとのインタビューで、新型コロナの影響で市場環境が不透明な中、的確なリスク判断によって非投資適格領域の裾野を広げる意義を強調した。

Mizuho Reports Third-Quarter Earnings

みずほFGのロゴ

  海外法人部門のうち非日系優良企業にフォーカスした「グローバル300」戦略では、緊急の手元資金確保の動きに対応することで取引の拡大につなげた。新型コロナ下で緊急融資を実施した米国の顧客のうち6月末までに社債を発行した企業では、みずほが8割以上の発行に関与した。2020年4ー6月期の米資本市場での手数料益は、投資適格級のDCMを中心に前年同期比81%増となった。

  一方、非投資適格級の取り組みは新型コロナによる市場変調で停滞を強いられた。米国では非投資適格級のDCM手数料は、投資適格級の3倍の市場規模があり成長余地も大きい。しかし、綿密なクレジット分析など高度なリスク管理を伴うこともあり、みずほにとっては以前からの課題分野でもあった。 

  各国中央銀行による低金利政策がもたらした米資本市場の活況は、「この先同じペースでは続かない」と永峰氏はみている。それでも、24年3月期までの5カ年の経営計画で掲げた「米国市場の深掘り」を進めるためには非投資適格領域の開拓は欠かせないとして、市場動向を見極めながら「資源を張っていく」と述べた。

アジアで企業のサポート機能伸ばす

  アジア地域の融資や決済など顧客企業の資金を一元管理するトランザクションバンキング業務でも、環境変化を捉えた収益機会を捕捉する。金利低下や貿易縮小など経営環境は悪化しているが、各国への専門人材の配置や貿易事務の一部集約などアジアの成長を取り込む体制構築を進めている。

  永峰氏は、コロナ下では東京本社の資金をアジア子会社に移動したり、増資が必要になったりするなど「商流や資本の流れに変化が生じている」として、「サポート機能を伸ばしていきたい」と説明。アジアのトランザクションバンキング業務の4-6月期の預金収益は前年同期比で63%減と落ち込んだ。成長戦略は変更せず、「金利が戻ればアドオンで増益」することを見込んでいる。

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