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米ハイテク株、QE巡る新たなコミットメント欠如に動揺広がる

更新日時
  • 15、16両日開催のFOMCは債券購入計画に新しい詳細示さず
  • 発表は利回り曲線スティープ化につながる内容-デブシェール氏

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大型ハイテク株が米株式相場高を主導する局面は終わりに近づいているのかもしれない。その場合、債券購入プログラムを巡る米連邦準備制度の姿勢に一因があると考えられる。

  17日のナスダック100指数は一時2.8%安と大きく下げた。今年の株価反発の原動力となってきた大型テクノロジー株の下落が重しとなった。15、16両日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)は、インフレ率が一定期間の平均で2%となるまで金利を低水準に据え置くことにコミットする一方、債券購入計画に関しては新たな詳細を示すことはなかった。

  量的緩和(QE)について新たなコミットメントがなかったことで、ハイテク株の間には動揺が広がった。ハイテク銘柄は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う在宅の小口投資家による取引増加に加え、超低水準の金利の恩恵を大いに受けてきた。

  ゼロ近辺の借り入れコストはハイテク株の非常に高いバリュエーションを正当化する要因の1つとなり、ナスダック100指数は3月の安値から約58%押し上げられたものの、期間が長めの米国債相場急落の可能性がこうした株高を冷やす形となっている。

  エバコアISIのストラテジスト、デニス・デブシェール氏はFOMC会合の結果について、「QEに関するガイダンスが弱く、完全にはリスクを支えるものでなかった。投資家はイールドカーブ(利回り曲線)全体を強力につなぎ止める政策パッケージを期待していたが、実際に発表されたのはスティープ化につながる内容だった」と17日にリポートで指摘した。

Nasdaq 100 price-earnings ratio surpassed 40 before selloff

  米国債利回りが歴史的な低水準にある中で、連邦準備制度は繰り返し緩和的な金融政策を維持するとコミット。ハイテク株強気派はこの点を過去のドット・コム・バブル当時との違いを示す根拠の1つとして挙げてきた。2000年当時に6.8%近辺で取引されていた10年債利回りは、現在0.68%前後で推移している。

Federal Reserve Chairman Jerome Powell Holds News Conference After Rate Cut

連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長

  しかし、平均で2%の物価目標達成を目指すことを先月発表した連邦準備制度が実際に、物価圧力の押し上げに成功すれば、強気派のこうした前提は崩れることになりかねない。

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が公表した新たな政策枠組みでは、過去の目標未達分を穴埋めするため、当局はインフレのオーバーシュートを容認するケースもあるとしている。

  インフレ率と長期債利回りが大幅に上昇した場合、ハイテク株にはマイナスに作用する可能性がある。ハイテク企業は急成長を支えるために現金を借り入れる傾向にある一方、その高い利益予想は長期の展望をベースとするものであることから、総じてデュレーションに敏感なセクターと見なされている。

  JPモルガン・アセット・マネジメントによれば、米国債利回りが持続的に上昇するような状況となれば、投資家の資金はもっとバリュー株銘柄に振り向けられる可能性があるという。

原題:Powell Laid the Blueprint for Tech’s Eventual Wreck With QE Punt(抜粋)

(6段落目を以降を追加して更新します)
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