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フィデリティで24兆円運用のダノフ氏でもロビンフッド投資家に不安感

  • Z世代は投信に興味持たない可能性-コントラファンド運用ダノフ氏
  • テスラ株売却を後悔、バフェット氏のバークシャーを堅持

フィデリティ・インベストメンツの巨大な投資信託「コントラファンド」を運用するウィル・ダノフ氏は、同ファンドからなぜ何十億ドルもの資金が流出し続けるのか疑問だった。運用成績は問題なく、年初来リターンは21%で、S&P500種株価指数の6.2%を大幅に上回っている。ダノフ氏が出した結論は、今の若者はもっと最先端のものを望んでいるという説だ。

  30年間にわたり運用成績が年平均でベンチマークを3ポイント以上上回ってきたダノフ氏は、ブルームバーグ・フロント・ロウとのインタビューで、「年齢層の問題がある」と指摘。「われわれはZ世代やより若い世代にもアピールする必要がある。幸い、当社のアプリはかなり優秀だと思う。だが典型的なZ世代は投資信託を保有することに興味を持たないかもしれない」と語った。

  フィデリティの大物運用者の1人である同氏の見解は、業界全体の不安を捉えている。伝統的な投資信託は何年も人気を失っている。慢性的な低パフォーマンスにうんざりする投資家は多く、1%近いことも多い運用報酬や年間手数料の支払いに反対する人もいる。

フィデリティのコントラファンドの運用者ダノフ氏のインタビュー

出典:ブルームバーグ)

  アクティブ運用の米国株投信は、インデックス運用のファンドや上場投資信託(ETF)など市場に勝とうとするのではなく市場並みのパフォーマンスを目指す低コストの代替ファンドに比べて、運用資金は少ない。最近では、スマートフォンを数回タップするだけで手数料無料で取引できるロビンフッド・マーケットに若い投資家は殺到している。

パッシブ運用の米株式投信の資産、アクティブ運用投信を初めて上回る

  ソーシャルメディアで個人投資家に人気の著名投機家デイブ・ポートノイ氏と比較すると、ダノフ氏が採用する「バイ・アンド・ホールド(買い持ち)」という投資手法の世界は古くさく感じられるようだ。

  2300億ドル(約24兆円)を運用するダノフ氏は「私が1990年に始めたとき、株式投信は261本だったが、現在は数千本だ。ヘッジファンドも数千本ある。ロビンフッドの投資家は数千ないし数百万人で、政府系ファンドなどもある。競争がはるかに激化したことは間違いない」と語った。

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ダノフ氏

出典:Fidelity Investments

  ダノフ氏(60)は「アクティブ運用ファンドへの投資を巡る1つの問題はファンドマネジャーが引退した場合にどうなるか、あるいはファンドマネジャーが速球を投げられなくなった場合にどうなるか」だと指摘。「そして、自分のファンドマネジャーを信頼し続けるかという2番目の問題もある」と付け加えた。

  運用者も間違いはする。ダノフ氏の場合、コントラファンドで2017年と18年にテスラ株のポジションをほとんど処分したため、100億ドル余りの利益を逃した。現在は、電気自動車に明るい未来を確信し、企業テスラと最高経営者イーロン・マスク氏を評価するものの、同社の株価が高水準にあることはもちろん、資本集約型事業を買うことを懸念し、ダノフ氏はどっちつかずの状態にあるという。

  同氏はまた、バークシャー・ハサウェイにも固執している。バークシャーのリターンはS&P500種にここ10年出遅れているが、「オマハでの年次株主総会に出席してウォーレン・バフェット氏と過ごす時間が増えるほど、私はバークシャーをもっと好きになる。これは私のハイテク株保有に対して釣り合いを取るものであり、大型ファンドを安定させるものだ」と語った。

原題:Even Fidelity’s $230 Billion Star Danoff Has Robinhood Anxiety(抜粋)

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