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ヘッジファンドの帝王タイトル失いかねない、災難続きのダリオ氏

更新日時
  • ブリッジウォーターの旗艦ファンド、1-8月成績マイナス18.6%
  • 社内危機管理も迫られたダリオ氏、困難さ認めるも楽観姿勢は継続か

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レイ・ダリオ氏にとって今年は最悪の年だ。実際、あまりのひどさでヘッジファンドの帝王というタイトルを失いかねない。

  同氏の1480億ドル(約15兆6000億円)規模のヘッジファンド会社、ブリッジウォーター・アソシエーツは今年、競合他社が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による市場混乱の中で利益を上げている傍らで大きな損失を出している。旗艦ファンド「ピュア・アルファ・II」の8月時点での年初来成績はマイナス18.6%。

  この10年で最悪の成績に加え、同社は災難続きで危機管理に追われた。内部事情を知る関係者らが語った。

レイ・ダリオ氏はブリッジウォーター・アソシエーツにとって、今年が「ひどい年」となっていることを認めている

(出典:ブルームバーグ)

  

  まず、ブリッジウォーターのコンピューターモデルが昨年に続いて相場を読み違えた。次に、大口顧客が資金を引き揚げ始めた。今年1-7月に差し引き35億ドルが流出したが、この額は今後さらに増えると業界コンサルタントは予想している。

  同社はさらに、元従業員との争議を仲裁に持ち込んだケースで敗れたほか、元共同最高経営責任者(CEO)とも争っている。数十人の解雇も行っている。

  世界経済や経営などについて大局的に捉えることを自負してきたダリオ氏(71)にとって、あり得ない展開だろう。内部関係者らは、ダリオ氏が因習を破る人というイメージ構築に精を出し、世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)の常連となり、自身の人生と仕事の原則をつづった著書「プリンシプルズ」を2017年に出版したりする中で、ブリッジウォーターが道を見失ったのではないかと懸念する。

  一方、ダリオ氏と共同最高投資責任者(CIO)らはバーチャルのタウンホール会議や顧客向け書簡で、楽観姿勢を貫こうとした。人間は成功よりも過ちから学ぶものだとし、今年はたっぷり学んでいると述べた。

  ダリオ氏は15日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「われわれが世界最大のヘッジファンドであるのには理由がある」と指摘。「深刻な不調に見舞われたことはなく、プラスリターンの年ばかりだった。しかし、いつかは難しい日が来ることは分かっていた。パンデミックの下降局面を捉え損ねたことは事実だ」と語った。しかし、「これまでと同じように業務を続けている」と付け加えた。

原題:
Bridgewater’s Year of Losses, Withdrawals and Uneasy Staff (1)(抜粋)

(第4段落以降を加えて更新します)
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