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日銀会合注目点:コロナ下の景気動向と政策展開、新政権との協調態勢

  • 金融政策は現状維持へ、景気判断引き上げを議論の公算大
  • 総裁会見、政府との共同声明の扱いやポリシーミックスなど注目
A security guard wearing a protective face mask, left, stands outside the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo.

A security guard wearing a protective face mask, left, stands outside the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo.

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
A security guard wearing a protective face mask, left, stands outside the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

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日本銀行は17日の金融政策決定会合後に政策運営方針を発表する。金融市場の安定などを背景に金融政策は現状維持を決める公算が大きい。新型コロナウイルス感染症の影響で先行き不透明感が依然強い中、黒田東彦総裁の記者会見での発言を含めた景気見通しと今後の政策展開に加え、菅義偉新政権との協調態勢などが注目点となる。

  ブルームバーグが4-9日にエコノミストら44人を対象に実施した調査によると、日銀は今回会合で金融政策の現状維持を決めるとの予想が9割超に達した。3月以降に政府とも連携しながら打ち出してきたコロナ対策によって、企業などの資金繰りや金融市場の緊張は和らいでいる。複数の関係者によると、日銀は現時点で追加措置を講じる必要はほとんどないと判断している。

日銀サーベイに関する記事はこちらをご覧ください

ほぼ拮抗

日銀の次の一手は引き締めとの見方増える

出所:ブルームバーグ・サーベイ

  日本経済は緊急事態宣言の影響で大きく落ち込んだ5月を底に、輸出や生産を中心に持ち直しの動きがみられている。今回会合ではこれまで「経済活動は徐々に再開しているが、内外で新型コロナウイルス感染症の影響が引き続きみられる下で、極めて厳しい状態にある」としていた景気判断の引き上げが議論される可能性が高い。引き上げられれば、コロナ感染拡大の影響で3月に下方修正して以降で初めてとなる。

景気判断の上方修正に関する記事はこちらをご覧ください

  関係者によると、日銀は7月の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で示した、内外経済の再開とともに今年後半から徐々に日本経済が改善していくとのシナリオは維持できるとみている一方で、経済の水準自体は依然として低く、景気が厳しい状態にあるとの見方に変化はないという。会合ではウィズコロナの経済・物価動向とコロナ対応を中心とした金融政策運営について議論が展開される見通しだ。

  黒田総裁が午後3時半から行う会見では、安倍政権と締結した政府・日銀の共同声明やコロナ禍でのポリシーミックス(政策協調)など新政権との協調関係を確認することになりそうだ。また、米連邦準備制度理事会(FRB)は雇用最大化と物価の安定に向けて、長期的に平均2%のインフレ率を目指すとした新たな指針を打ち出しており、日銀の金融政策運営への影響についても見解を問われる可能性がある。

  菅首相は安倍晋三前首相の経済政策であるアベノミクスの継続を表明している。東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは「安倍首相のピンチヒッターという位置付けであり、現在の政策が踏襲されるにすぎない。従って日銀や財政政策に与える影響はないに等しい」とみている。

ブルームバーグ・エコノミクス アジア・エコノミスト・チーム
「金融緩和を強化する緊急性は薄れている。新型コロナウイルス感染症の第2波は弱まりつつあり、経済活動への下押し圧力が低下する可能性がある」
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