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ビル・ゲイツ氏、FDA信用できるか疑問-新型コロナワクチン巡り

  • FDAは「大いに信用失った」-政治圧力で道踏み外したとゲイツ氏
  • 米国民はワクチンの急開発に懸念、3分の1は接種受けない意向
ビル・ゲイツ氏

ビル・ゲイツ氏

Photographer: Michael Cohen/Getty Images North America
ビル・ゲイツ氏
Photographer: Michael Cohen/Getty Images North America

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マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏は以前、米食品医薬品局(FDA)を世界最高レベルの公衆衛生当局だと考えていた。しかし今は違う。

  同氏は米疾病対策センター(CDC)も信用していない。いずれの組織も、政治的利益のために科学と医学を軽視する大統領の犠牲になったのだと考えている。

  FDAのハーン長官がトランプ大統領との記者会見で新型コロナ感染症に対する血漿(けっしょう)療法の有効性を強調し、翌日にはこれを撤回したことが好例だとゲイツ氏は言う。

  同氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「血漿療法を巡る発言の不手際は、楽観的な発言をするよう圧力をかけられると人は道を踏み外してしまうことを示している。あれでFDAは大いに信用を失った」と語った。

  「CDCが世界最高だと思われていたように、FDAは第一級の規制当局だと見なされていた。しかし、長官レベルの一部の発言は一貫していない」と述べた。

  ワクチンが新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を終わらせることができるかどうかは市民の信頼を得られるかに懸かっている。つまり、ワクチンを承認するFDAの信頼が問題になる。

  過去2カ月に行われた世論調査では、米国民の過半数がワクチン開発を急ぎ過ぎることへの懸念を示し、3分の1は接種を受けないと回答した。

  トランプ大統領が11月3日の選挙より前にワクチンが準備できることを望んでいるのは秘密ではない。先週には10月にも承認される可能性があると述べ、「安全で効果的だ」と言明した。

  ゲイツ氏も他の国民も、新型コロナの治療薬とワクチンを開発する製薬会社を信頼せざるを得ない立場にある。こうした製薬会社のうち9社は8日、科学と倫理と安全性を開発スピードより優先すると約束した。FDAはその後、ワクチンの緊急承認には通常以上に高い基準を設定する方針を表明した。

  「こうした企業はプロであり、ワクチンから得られる恩恵は膨大だ。民間部門の専門知識があって本当によかった。これらを地球上の全ての人に届く公共の利益につなげていきたいものだ」とゲイツ氏は語った。

  ゲイツ氏はマイクロソフト最高経営責任者(CEO)を退任後、自身の時間と資産を投じて世界の貧困層の生活を改善する活動を行っている。

政治的圧力が米国食品医薬品局の信頼を損なったと語るビル・ゲイツ氏

出典:ブルームバーグ)

原題:
Bill Gates Wonders Whether FDA Can Be Trusted on a Covid Vaccine(抜粋)

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