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菅政権は早期の成功事例必要、携帯値下げなら消費税半減効果-竹中氏

  • 携帯電話や不妊治療など重要な改革案、実現可能性探るアンテナに
  • デジタル庁発足で省庁の縦割りの打破、今見えるスガノミクスの姿

小泉政権で総務相などを務めた竹中平蔵慶応大学名誉教授は、16日に発足する見通しの菅義偉新政権について、無派閥の菅氏が政権を安定させて改革を実行に移すには、早期に成功事例を示すことが必要だとの見解を示した。菅氏が掲げる携帯電話料金の引き下げが実現すれば、消費税を半減させるような効果があるとも指摘した。

  竹中氏は15日のインタビューで、「政権運営は大変。無派閥で大きな派閥に押されて、そのバランスを考えざるを得ない。アーリースモールサクセスを実現してほしい」と述べた。小泉政権ではハンセン病訴訟で政府の過ちを認めるという実績がそれにあたるとした上で、菅政権にとって「それが携帯なのか、不妊治療なのかいろいろあると思うが、何になるかは菅さんの手腕に期待したい」と述べた。

Japan's Former Economy Minister Heizo Takenaka Interview

インタビューに答える竹中氏(15日・都内)

Photographer: Kentaro Takahashi/Bloomberg

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  新首相に就任予定の菅氏は、新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会経済活動の再開の両立を最優先課題に掲げている。経済政策については、大胆な金融政策と機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を柱とするアベノミクス路線を継承した上で、携帯料金引き下げや地方銀行の再編、不妊治療への保険適用など個別の規制改革に意欲を示している。

  竹中氏は、菅氏の提案する改革案は「全部重要」とした上で、「一種のアンテナを張って、その中で何を一番最初にやるのかというのを選別していると思う」と述べた。家計支出に占める携帯電話料金は4-5%に達し、ここを引き下げることは「消費税を半減するようなもの。相当大きな効果がある」と述べた。ただ、いずれの改革案にしても「全て簡単ではない」との見方を示した。

  また、地方出身でたたき上げで総理になった菅氏の生い立ちは「ジャパンストーリー」とし、その経歴から「既得権益を打破する強いばねみたいなものを持っている」と指摘。デジタル庁が発足し、「各省庁に横串を刺すことによって縦割りを打破していくという戦略を通して、菅さんらしい政策を出していくのが、今見えるスガノミクスの姿」と語った。

  竹中氏は、2001ー06年の小泉政権で民間から登用されて経済財政政策担当相、金融担当相を務めた後、参院議員として経財担当相、郵政民営化担当相、総務相を歴任。総務相当時には、菅氏が総務副大臣として竹中氏を支えた。菅政権の経済政策について、「特定のアドバイザーは持たず、いろんな人の話を聞いてすとんと腹に落ちたことをやるのが菅さん、梶山静六スタイル」との見方を示した。

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