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ガラスの天井打破したシティのフレーザー氏、金融界女性に道開く

  • ウォール街の男女平等や賃金の平等実現にはまだ課題、進展は緩慢
  • 米6大銀の経営上層部、依然男性優位-男性2人に女性1人の割合

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ゴールドマン・サックス・グループで女性トレーダー初のパートナーとなった経歴を持つジャッキー・ゼナー氏は10日午前、ユタ州の自宅の食卓で夫から朗報を告げられた。それは「ウォール街で初の女性最高経営責任者(CEO)誕生」だった。

  米銀大手シティグループをジェーン・フレーザー氏が率いることになると聞いたゼナー氏は10日午前のインタビューで、「大手金融機関のトップに女性が就任することは一歩前進だ。ただ、それはほんのわずかな一歩だ」 と指摘。「かつてあり得なかったことが現実になったのは祝福すべきだというのは認める。そうは言っても体系的な変化が起きるという意味ではなく、1人の女性のことにすぎない」と付け加えた。

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  シティの次期CEO人事を祝福する声がウォール街に広がる中、多様性の支持者らは、金融業界には男女平等や賃金の平等の実現に向けてまだ成すべきことは多いと主張する。大手米銀で初めてかつ唯一の女性CEOが指名されるまでにこれほど長い時間がかかっており、経営上層部の女性割合を高める取り組みの進展は緩慢だ。

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フレーザー氏は米国の大手銀行で初の女性最高経営責任者に就任へ

出典:ブルームバーグ

  米国の6大銀行では経営上層部は男性優位だ。JPモルガン・チェースを除く全てで、女性は上層部の3分の1以下にとどまっている。全体では男性2人に対し女性1人の割合だ。

  そうした女性の1人で、バンク・オブ・アメリカ(BofA)の最高執行・技術責任者(COTO)を務めるキャサリン・ベサント氏はフレーザー氏の昇格を「シティと世界中の女性にとって大ニュース」であり、「素晴らしい決定的瞬間」だとツイートした。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種株価指数構成銘柄となっている銀行の中で、16人で構成されるシティの取締役会は今でも男女の構成が最も半々に近いが、フレーザー氏のCEO就任によって唯一、実際に同数となる。CEO選定で重要な役割を果たす指名・ガバナンス委員会も女性が委員長を務めている。

Women in Power

  女性のキャリア推進を支援する非営利団体カタリストによると、S&P500種の構成企業では既に31人の女性が企業を率いている。ゴールドマンのパートナー、ディナ・パウエル氏は、フレーザー氏の「成功とリーダーシップが金融界の女性の道を開く。重要なマイルストーンだ。彼女は常に周囲の女性を押し上げ力を与えることに取り組んでいる」と評価した。

原題:
Fraser Shatters Glass Ceiling; Wall Street Women Ask Who’s Next (2)(抜粋)

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