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英、EU離脱協定違反の撤回要求拒否-「通商合意なき離脱」に現実味

  • EU側は9月末までに撤回しなければ法的措置も辞さないと迫った
  • 英はEUの基本原則に互恵的なやり方で関与していないとバルニエ氏

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英国と欧州連合(EU)は、自由貿易協定(FTA)で合意しないまま離脱移行期間を終える無秩序な「通商合意なき離脱」に向かいつつある。

  亀裂が走る協議の危機的状況に対応する10日のロンドンでの話し合いで、双方が合意した離脱協定と英領北アイルランドのプロトコル(手続き)を一部修正する英政府の「国内市場法案」に対し、EU側は9月末までの3週間以内に撤回しなければ法的措置も辞さないと迫った。しかし、ジョンソン政権はこれを拒否した。

  国内市場法案を巡っては、ルイス英北アイルランド相が国際法違反に当たると今週認めた。

  英とEUは、離脱移行期間が終了する年末までの妥結を目指してきたFTA締結交渉で既につまずき、今回の対立は協議そのものを台無しにしかねない。こうした状況を受け、ポンド相場は下落した。

  英との交渉を担当するEUのバルニエ首席交渉官は声明で、「英国は基本的なEUの原則と利益について、互恵的なやり方で関与していない。EUにとって絶対的に重要な利害に関わる分野で著しい相違が残っている」との認識を示した。

  EUの行政執行機関、欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長が急きょロンドン入りしたが、ゴーブ内閣府担当相(国務相)は副委員長に対し、「われわれはこの法案を撤回しない」と伝えたことを明らかにした。

  ゴーブ氏はテレビの代表取材で、「われわれは北アイルランドが(英国の)不可分の領土であるという事実を尊重するやり方でプロトコルが実行されるよう確実を期す必要がある」と発言。英政府はまた、議会が国の主権を有するものであり、条約の義務に違反する法律も可決できるとの法的見解を公表した。

  ジョンソン首相のチームでEUとの交渉を担当するデービッド・フロスト氏によれば、英・EUの協議は、来週ブリュッセルで再開される予定だ。

原題:Brexit Talks Fray, Increasing Chances of Chaotic U.K.-EU Split(抜粋)

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