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ミサイル防衛含む新安保戦略、年内に方策示す-安倍首相談話

更新日時
  • 北朝鮮は核兵器の小型化を実現、弾道ミサイル搭載で日本攻撃可能に
  • 憲法の範囲内で検討し専守防衛、日米の基本的な役割分担に変更なし

安倍晋三首相は11日、ミサイル防衛を含む新たな安全保障戦略について、今年末までにあるべき方策を示し、厳しい安全保障環境に対応するとの談話を発表した。

  談話では、北朝鮮は核兵器の小型化・弾頭化を実現しており、これらを弾道ミサイルに搭載して、日本を攻撃する能力をすでに保有していると分析。昨年発射された新型の短距離弾道ミサイルは、ミサイル防衛網を突破することを企図していると指摘されており、このような高度化された技術がより射程の長いミサイルに応用されることへの懸念を示した。

  6月に配備計画を断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」については、代替として取り得る方策について検討を進めており、「弾道ミサイルなどの脅威からわが国を防衛しうる迎撃能力を確保していく」とした。

  新しい安保戦略については、「迎撃能力を向上させるだけで本当に国民の命と平和な暮らしを守り抜くことができるのか」との問題意識のもとで検討を進めていると説明。検討は、憲法の範囲内で国際法を順守し、専守防衛の考え方には変更がないことに加え、日米の基本的な役割分担を変えることもないと強調した。

  安倍政権下での安保法制の成立によって、日米同盟は「助け合うことのできる」同盟となったとして、同盟を強化することで「抑止力を高め、わが国への弾道ミサイルなどによる攻撃の可能性を一層低下させていくことが必要ではないか」との考えも示した。

  首相は6月の記者会見で、「安全保障戦略のありようについて、この夏、国家安全保障会議で徹底的に議論し、新しい方向性をしっかりと打ち出し、速やかに実行に移していきたい」と述べていた。自民党は8月、相手領域内でも弾道ミサイルなどを阻止する「敵基地攻撃能力」の保有を含めて、抑止力を向上させるための新たな取り組みが必要であるとする提言をまとめた。

  安倍首相は11日、退任にあたり今までの議論を談話という形で整理して発表しており、「次の内閣においてもしっかりと議論してほしい」と述べた。談話の内容が次の内閣の政策を縛ることにはならないとも説明した。官邸で記者団に語った。

(最終段落に安倍首相の記者団への発言を追加し、更新しました)
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