コンテンツにスキップする

利益守るならヘッジファンド、モルガンSの富裕層顧客が投資シフト

  • テクノロジー主導で高値更新してきた株式投資に不安
  • 米大統領選後のキャピタルゲイン税の行方も気掛かり

アップルアマゾン・ドット・コムなど過去最高値への株価上昇を享受してきた富裕層投資家が、株式市場の脆弱(ぜいじゃく)性について不安をますます募らせている。

  モルガン・スタンレーのウェルスマネジメント部門で投資ソリューションズ責任者を務めるベン・フネケ氏によると、同社の富裕層顧客は投資姿勢を変更しヘッジファンドに資金を投じつつある。相場が不安定になるにつれ、投資は一段と複雑化。これが、ここ数年人気を落としてきたヘッジファンド業界に恩恵を与えている。富裕層はまた、利益のかなりの部分を政府に持っていかれるのではないかと恐れている。

NY Common Pantry 2017 FILL THE BAG Benefit

ベン・フネケ氏

写真家:NY Common Pantryのraig Barritt / Getty Images

  米民主党の大統領候補、バイデン前副大統領はキャピタルゲイン税を引き上げる方針を示しており、フネケ氏は大統領選後に税制がどうなるのか、誰もが注目していると電話インタビューで指摘。「人々は投資先の集中が進んでいることに不安をますます感じるようになっている」とも述べた。

  S&P500種株価指数は、時価総額の20%以上を占める5つのテクノロジー銘柄が主導する形で5カ月連続の上昇を演じ、先週に入ると反落。テクノロジーの比重が高いナスダック100指数は今月8日までの3営業日で11%下落した。9日は幾分戻している。

  相場が最高値近辺で低金利の現状では、株や債券投資で魅力的なリターンを得るのは困難になる。富裕層の資産運用で主力金融機関のモルガン・スタンレーの顧客はヘッジファンド以外にもクレジットや不動産、プライベートエクイティー(PE、未公開株)といった代替投資を選択しているという。

  同社の顧客だけでなく、富豪ジョージ・ソロス氏のファミリーオフィスやテキサス州の年金基金もヘッジファンドに資金を投じており、一部の著名な運用担当者はこの機に乗じて数年ぶりに外部から資金を受け入れている。クレディ・スイス・グループの調査によると、ヘッジファンドは今年下期に機関投資家が最も選好する資産クラスとなっている。

原題:
Morgan Stanley’s Rich Clients Shift to Hedge Funds for Defense(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE