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ガンドラック氏、ハイイールド債デフォルト率が倍増の可能性警告

更新日時
  • 米金融当局の行動で資産価値ゆがむ、持続不能な借り入れブーム誘発
  • パンデミックの影響はデフレ方向に作用、TIPSには後ろ向き

ハイイールド債は米連邦準備制度が評価を下支えしているものの、企業が長引く景気低迷に苦戦していることから、デフォルト(債務不履行)率は2倍に上昇する恐れがある。米ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)が8日、同社の旗艦ファンド「トータル・リターン・ボンド・ファンド」向けのウェブキャストでこう予測した。

  投資適格級の社債市場は格付けが低めの「BBB-」債に偏っているが、その50%が格下げとなっただけで、ハイイールド債市場をほぼ倍増させかねないとガンドラック氏は指摘した。

  ガンドラック氏の見解は、市場と経済実態のつながりに関する幅広い懐疑論を映している。同氏は米金融当局の緊急対策が資産価格を支えるとともに企業の持続不可能な借り入れブームをあおっていると批判。株式やハイイールド・クレジット市場などのリスク資産がこうした支援策と政府の景気刺激策の影響を不釣り合いに受けているが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は依然として景気回復への脅威だと述べた。

  7月いっぱいで失効した週600ドル(約6万4000円)の失業手当て上乗せ給付の効果に関しては、個人消費の構図をゆがめるものだとし、米金融当局による市場への影響と同種だと指摘。各種手当の支給額は多くの労働者の通常の所得を上回っており、「公的支援の受給を続ける大きなインセンティブになっている」と批判した。

  米景気回復を見込んだ市場で人気の取引対象の1つであるインフレ連動債(TIPS)については、価格下落に賭けていることを明らかにした。TIPSへの資金流入は月間ベースで4年ぶりの高水準となり、市場に織り込まれたインフレ期待は今年最高に達したが、ガンドラック氏はパンデミックの影響はデフレ方向に作用するとの認識をあらためて示した。

  最近の米国株急落にもガンドラック氏は言及し、S&P500種株価指数採用の大型ハイテク株のリーダーシップが弱まり始めていると指摘。「1週間前は株価が限りなく上昇するように見えた」が、今のS&P500種は「最高値圏にあり、割安な市場ではない」と話した。

  ブルームバーグの集計データによると、ガンドラック氏も運用に携わる520億ドル規模のトータル・リターン・ファンドの年初来運用成績は9月4日時点でプラス3.4%で、同種のファンドの47%を上回っている。

原題:Gundlach Says High-Yield Bond Defaults May Almost Double (1)(抜粋)

(失業手当上乗せや米国株に関する見解を追加して更新します)
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