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バフェット氏も不要?株上昇の黄金律「海外勢頼み」から卒業した日本

  • 海外投資家は黄金律ではない、年金や個人も参入-日興AMベイル氏
  • 日銀が圧倒的な日本株の最大の買い手-三菱モルガンの藤戸氏

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ウォーレン・バフェット氏が本格的に日本株投資をしているとのニュースは5大商社の株価に衝撃を与えたが、かつて必須とも言われた海外投資家の買いは、もはやいまの日本株にとって上昇の条件ではなくなってしまったようだ。

  日興アセットマネジメントのジョン・ベイルチーフ・グローバル・ストラテジストは、「バフェット氏の日本企業投資は良いことだが、海外投資家はもはや日本株の上昇に必要ない」と話す。

  新型コロナへの懸念が和らぎ、経済指標が最悪期からの脱出を示唆すると、東京市場ではTOPIXが3月安値から3割以上、日経平均株価は4割上昇した。面白いのはこの局面で海外勢が4兆1000億円売り越したことだ。株価上昇と海外勢が常にセットだった日本株には異例といえる。2018年には海外投資家が5兆7000億円を売り越し、TOPIXは18%下落した。

買い越さずともTOPIXは上昇

  ある意味当然かもしれない。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジストは、日銀が積極的に上場投資信託(ETF)を買い入れていることを考えれば、日本株の底堅さは驚くに値しないと話す。今年8月までの日銀の買い入れ額は合計5兆5000億円を上回り、「圧倒的な日本株の最大の買い手であることは間違いない」(同氏)。 

  一方、ベイル氏によると、海外勢に代わり「さまざまな投資家層」が参入した。日銀や年金基金による買い入れ、企業の自己株取得に加え、配当利回りが魅力となり個人投資家も急増。TOPIXの12カ月の配当利回り2.4%に対し、10年物国債利回りは8日時点で0.04%、20年物は0.42%。ベイル氏は、「長期的な収入やキャピタルゲインに期待した国内勢が日本株を下支える。海外投資家はもはや黄金律ではない」と話す。

  それでは海外勢はこれからどう動くのか。8月に今年初めて日本株を買い越した彼らの姿勢に、ようやく変化が見られるとの声が聞かれる。今月3日、ドル建て日経平均株価は節目の220ドルを上回り1990年3月以来の最高値を更新した。楽天証券経済研究所の窪田真之チーフ・ストラテジストは、「空売りしている外国人の買い戻す動きが加速する可能性もある」と分析する。

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