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自民総裁選が告示、アベノミクス継承の菅氏が優勢-14日投開票

更新日時
  • 菅氏は縦割り打破など改革掲げる-岸田・石破両氏と論戦へ
  • 7派閥中5派閥が菅氏を支持、世論調査でもトップに
LDP Officials As Race To Replace Prime Minister Abe Takes Shape
Photographer: Akio Kon/Bloomberg
LDP Officials As Race To Replace Prime Minister Abe Takes Shape
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

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安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選が8日、告示された。国会議員票の7割を固め、世論調査でもトップに立った菅義偉官房長官が優勢で、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長が追う構図。14日に投開票される。菅氏はアベノミクスを継承した上で、縦割りの打破やデジタル化などの改革に取り組む姿勢を示している。

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菅義偉官房長官

  菅氏は、「アベノミクスをしっかりと責任持って引き継いで、さらに前に進めていきたい」と主張する。総裁選の政策集では「役所の縦割り」の打破を強調。「ポストコロナに向けてデジタル化の必要性が明らかになった」として、デジタル化の鍵となるマイナンバーカードの普及に向け、年内に具体策を講じる考えを示した。

  6日の読売新聞のインタビューでは、行政のデジタル化を進める「デジタル庁」創設を検討する意向を明らかにした。地方銀行についても、2日の会見で「将来的には数が多すぎるのではないか」と再編促進に意欲を見せた。

  新型コロナウイルスへの対応では、感染拡大と経済活動との両立を訴え、政府の観光支援事業「Go Toトラベル」をはじめ、観光など打撃を受けた業種を支援する考えを示している。   

  岸田氏も「安倍政権時代の政策の発展、充実」を掲げる。石破氏は、安倍政権が種をまいた部分は発展的に継承するとした上で、「変えていかないといけない」とも口にするが、急激な政策変更は否定する。

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岸田文雄政調会長

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは、菅氏の政策について、第1次安倍政権で総務相を務めた経験を背景に、行政や地方など同省の政策分野に関連する内容が多いと指摘。構造改革色は強いが、金融・財政政策については特徴が乏しく、政策がマクロ経済に与えるインパクトに関しては、「全体像がつかみにくい」との評価だ。

  熊野氏は今回の総裁選は、安倍首相がリフレ政策を掲げた2012年のように、経済分野で「論争的なことは少ない」と話す。自民党内で菅氏に支持が集まっている理由については、「大きな変化を望んでいないのだろう」との見方を示した。

  今回の総裁選は党大会に代わる両院議員総会で行われ、現職国会議員の394票(衆参両院議長除く)と各都道府県連にそれぞれ3票を割り当てた141票の合計535票を巡る争いとなる。任期は安倍氏の残り任期である来年9月まで。新総裁は16日召集予定の臨時国会で首相に指名される。

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石破茂元幹事長

  党内7派閥のうち、菅氏を支持する細田派など5派の所属議員数は計264人で、党所属議員394人の7割近くになる。岸田派は47人、石破派は19人。  

  読売新聞が4~6日に実施した世論調査では、総裁選に立候補表明した3氏のうち次の首相にふさわしい人としては菅氏が46%でトップとなり、石破氏が33%、岸田氏が9%の順だった。自民支持層に限ると、菅氏は63%に上り、石破氏が22%、岸田氏は8%。 

今後の日程
8日届け出、所見発表演説会、共同記者会見
9日青年局・女性局主催公開討論会
12日日本記者クラブ主催公開討論会
14日両院議員総会、新総裁選出
16日臨時国会召集、新首相選出

(総裁選の告示を受け、更新しました)
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