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中国、米国とデカップリングなら潜在成長率3.5%に低下へ-BE

  • 米国と日本など同盟国による協調デカップリングなら1.6%に低下も
  • ブルームバーグ・エコノミクスが中国の潜在成長率への影響を分析

米国と中国の対立悪化は両国間の貿易にダメージを与えているが、両国が完全にデカップリング(切り離し)した場合、中国の長期的な成長見通しは一段と打撃を被ることになる。ブルームバーグ・エコノミクス(BE)が分析した。

  BEのエコノミスト、トム・オーリック、ビョルン・ファン・ロイエ両氏がまとめたリポートによれば、米中のデカップリングが起きた場合、中国の潜在成長率は2030年に3.5%前後まで落ち込む可能性がある。現在の米中関係がおおむね続くと仮定した場合の同成長率は4.5%。

  リポートでは、デカップリングを貿易やテクノロジーの流れが遮断されることと定義。これにより中国は米国よりもはるかに大きな打撃を受けるとの見方を両氏は示し、中国は国境を越えたアイデアやイノベーションから受ける利益が大きいためだと指摘した。米国の2030年の潜在成長率はデカップリングした場合で1.4%、しない場合で1.6%と見積もる。

  「中国が研究開発資金の国内調達を増やすよう動き、他の先進国との関係を拡大していたならば、潜在成長率の落ち込みの大部分を相殺することも望めただろう」と両エコノミストは記した。

  中国は既に、世界経済との関係希薄化に備え始めているようにも見受けられる。習近平国家主席の新たな戦略では、国内経済を成長のけん引役に据え、成長が鈍化する世界経済や高まる各国の敵意から国内を守ろうとしている。戦略の詳細はまだ具体化していないが、中国が高度な製造業や技術革新でさらなる自立を望んでいるのは明らかだ。

  もし米国が日本や韓国、独仏など主要同盟国と協調して中国とデカップリングする場合、中国の潜在成長率は2030年に1.6%まで落ち込み、政策対応で補うことはいっそう難しくなるだろうと、両エコノミストは論じた。

原題:Decoupling with U.S. Would Cut China’s Growth to 3.5%: Study(抜粋)

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