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菅官房長官が自民総裁選に出馬表明、アベノミクス「前に進める」

更新日時
  • コロナ対策を最優先課題と位置付け-石破・岸田と3氏対決構図に
  • 細田派など支持で優勢、「菅政権」誕生なら官房長官人事が焦点に

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菅義偉官房長官は2日、辞任を表明した安倍晋三首相の後任を選ぶ自民党総裁選への出馬を表明した。新型コロナウイルス対策を最優先課題と位置付けた上で、経済政策に関しては「アベノミクスをしっかりと責任持って引き継いで、さらに前に進めていきたい」と明言した。

  菅氏は都内での記者会見で、「政治の空白は許されない、一刻の猶予もない」と述べ、熟慮の末に立候補を決意したことを明らかにした。新型コロナ対策では感染拡大と経済活動を両立し、「ポストコロナを見据えた改革を着実に進めていく」考えを示した。

Suga Formalizes Bid for Japan Prime Minister’s Job

出馬会見する菅義偉官房長官(2日)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  日本銀行との関係は安倍首相と同じように進めたいと発言。拉致問題、憲法改正などの課題にも挑戦していくと述べた。

地銀は将来的に数が多過ぎる、必要なら金融政策進める-菅官房長官

  菅氏は2012年の第2次安倍政権発足以降、7年8カ月にわたって官房長官を務め、麻生太郎財務相と共に内閣の要として政権を支えた。訪日外国人客の誘致拡大や携帯電話料金の引き下げなどを主導してきた。2日の記者会見でも、携帯料金については「事業者間で競争がしっかり働く仕組みをさらに検討していきたい」と述べた。

菅官房長官の主な発言
  • 安倍首相が道半ばで退く、無念な思いを推察する
  • 安倍政権の改革の歩みを決して止めるわけにはいかない
  • ロシアとの領土問題解決の方針に変わりない
  • 日米基軸に近隣諸国と関係を作る立ち位置変えるべきでない
  • 地方の金融機関は数が多すぎると思う
  • 雇用守り、企業存続のため必要ならさらに金融政策進めたい

  昨年5月には訪米し、ペンス副大統領らトランプ政権高官と相次いで会談。拉致問題担当相を兼務するとはいえ、危機管理を担当する官房長官の海外出張は異例で、外交の舞台でも活動の幅を広げていた。

元号「令和」を発表

  秋田県出身の71歳。上京後にいったん段ボール工場に就職するが、その後、法政大学に進学。アルバイトなどで学費を稼ぎながら卒業した。衆院議員秘書、横浜市議を経て、1996年の衆院選で初当選。第1次安倍政権の総務相などを歴任した。

  昨年4月1日、新元号「令和」を発表したことで知名度が上がり、「ポスト安倍」の1人に挙げられるようになったが、自身は否定し続けていた。官房長官としての在任期間は歴代最長。

  総裁選を巡っては、石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長が1日に出馬を表明した。菅氏は派閥に属していないが、党内では最大派閥の細田派のほか、麻生派、竹下派、二階派、石原派や複数の無派閥議員グループが菅氏を支持しており、同氏を軸に総裁選が展開される見通しだ。

  経済産業省出身で慶応大学大学院の岸博幸教授は、各派閥が続々と菅氏支持を打ち出す動きについて、「昔よく見た光景だ」として、官邸主導の長期政権が終わり、派閥政治復活のきっかけになってしまうのではないかと警鐘を鳴らす。

  菅氏が首相となった場合、内閣をどういう顔触れにするのか、特に誰を官房長官に選ぶかによって、「菅政権がどういうものなのか」分かると岸氏は話す。支援を受けた「恩返し」的な人事ではなく、派閥を問わず優秀な人を選べば、政権としても「良い仕事をしてくれるのではないか」と期待感を示した。

  派閥による主要ポストを巡る争いは水面下で進んでおり、時事通信は、官房長官人事では、森山裕国対委員長(石原派)、萩生田光一文科相(細田派)、河野太郎防衛相(麻生派)、梶山弘志経産相(無派閥)らが浮上していると報じている。菅氏は2日の会見で、当選した場合の官房長官人事については、「党内の豊富な人材から選びたい」と述べるにとどめた。

(詳細を追加して更新しました)
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