コンテンツにスキップする

【日本株週間展望】落ち着きどころ探る、首相辞任影響小さく後継注目

9月1週(8月31日-9月4日)の日本株は落ち着きどころを探る展開が見込まれる。安倍首相が辞任の意向を固めたことが伝わると、28日の株式市場では動揺が走り、日経平均株価は一時600円を超える下げになった。ただ、米国株が崩れない限り引き続きリスク性資産に資金が流入する状況は変わらないとみられている。

  安倍首相が辞任の意向を固めたことで、株式市場の関心はだれが後任になるかに移る。第2次政権の発足後、この8月には連続の在任期間が歴代最長となるなど安定政権が続いただけに、安倍政権が推進した経済政策のアベノミクスがどう引き継がれるかなど、自民党内の動きが注目されそうだ。

  ただ、株式市場には、安倍首相の辞任を受けて株価が大きく値下がりするとの見方は多くない。米連邦準備制度理事会(FRB)が、ゼロ金利政策の長期化に向けた新政策を示し、引き続きリスク性資産に資金が流入し、米株がしっかりしているからだ。ピクテ投信投資顧問の糸島孝俊ストラテジストは、「米国株が大きく崩れなければ週明けの日本株もさらに一段と下げることはないだろう」と述べた。

  新型コロナウイルスの感染拡大への懸念は払しょくされつつあるが、いくつかの経済指標でそうしたマインドに変化がないかを確認することになりそうだ。国内で31日に予定される7月の鉱工業生産(前回1.9%、予想5.0%)は輸出回復もあり改善が見込まれる。米国で9月1日に発表される8月のISM製造業景況観指数(前回54.2、予想54.4)はやや改善の見込み。半面、3日の8月ISM非製造業景況指数(前回58.1、予想57.2)は、大幅改善した前月から低下が予想されている。

  8月4週のTOPIXは週間で0.05%上昇。

《市場関係者の見方》

SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリスト

  「次の自民党総裁が誰であれ、今のコロナの状況では目先の政策は変えられない。ショックで一時的に株価は動いたが、週末にあく抜けすれば来週の日本株は日経平均2万3000円台で居所を探る展開を予想する。リスクは来週までに為替が円高に振れ、その動きが株に波及すること。また、経済指標で思っていたより悪い結果となれば景気への不安が広がり株価には重しになるかもしれない」

三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジスト
  「安倍首相が辞任すると決まっても株式市場への影響は一時的。来週は米国の指標のほうが関心が高く、底堅い動きをするだろう。きょうの日中安値から1000円程度までの値幅が予想レンジ。政策の大きな軸がかわるかどうかが一番重要だが、当面は変化しないだろうとみる。外交面では誰になっても変わらない。アメリカの態度がはっきりしているため、日本は米中の両方と仲良くする路線はとれない。財政政策に関しては、首相のカラーが出ると思うが、誰がなってもコロナからいかに回復するかが喫緊の課題で、急な引き締めという方向にはいかないだろう」

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE