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日本株が大幅安、安倍首相の辞任意向伝わる-円高、金利は上昇

更新日時
  • 日経平均株価は一時2.7%安の2万2594円に下落
  • ドル・円は一時106円11銭の円高、長期金利は7月上旬以来の高水準

28日午後に安倍晋三首相が辞任の意向を固めたと伝わり、金融市場では投資家のリスクオフ姿勢が一気に強まった。日経平均株価は一時600円を超える値下がりとなり、ドル安・円高が進行。債券相場も一時急落(金利は上昇)した。

  • TOPIXの終値は前日比11.02ポイント(0.7%)安の1604.87
  • 日経平均株価は326円21銭(1.4%)安の2万2882円65銭ー首相辞任報道を受けて一時614円安に

  安倍首相が体調不良を理由に辞任する意向を固めたとNHKが午後2時過ぎに報じた。持病が悪化したことなどから、国政への支障を避けたいとの考えだという。24日の検査の後には「体調管理に万全を期して、これからまた仕事を頑張りたい」と述べていた。きょう午後5時から記者会見が予定されている。

  日本株についてピクテ投信投資顧問の糸島孝俊ストラテジストは、長期政権が変わるということがマイナスに捉えられて日本株への売り圧力が強まっていると指摘する。安倍政権はこれまで外交政策でトランプ大統領との蜜月関係、経済政策はアベノミクス、金融政策は黒田氏との関係と三つの面で安定していたとみていた。

為替・債券

  東京外国為替市場のドル・円相場は安倍首相の辞任報道を受け急反落、一時前日比0.4%安の1ドル=106円11銭をつけた。三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは、「辞任報道を受けて円買いだが、きょうの会見も新型コロナ対応の説明といった感じだったのでその分サプライズで反応しているのではないか。アベノミクスの中心人物が辞任ということで、一時的にネガティブに反応している部分もありそう」と指摘した。辞任報道前のドル・円相場は株高を背景に106円95銭と2週間ぶりの水準まで上昇していた。 

  債券相場は下落。長期国債先物9月物の終値は前日比30銭安の151円42銭。辞任報道を受けて株価が急落するといったん151円64銭まで買われたものの、直後から売りが優勢となり、一時151円30銭まで下げる場面があった。長期金利は一時0.055%と7月上旬以来の高水準を付けた。

  バンク・オブ・アメリカの大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「金融政策が大きく変わることはないと思うが、これまでアベノミクスで黒田緩和が進められてきたのが少し弱まる。ファーストリアクションとしては、アベノミクスが少し後退するということで株も債券も売り方向の反応だ。2013年以降、アベノミクスで株価上昇、債券上昇が続いてきたことの巻き戻しが若干意識される」と話した。

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