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8月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:株続伸、FRB議長講演受け-米国債は大幅安

  27日の米国株式相場では、記録破りの上昇局面が続いた。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長講演を受けて、米国債市場では長期債利回りが大きく上昇。議長は現在の緩和政策がさらに長期化する可能性を示唆した。ドル指数は2年ぶり安値に沈んだ後、上昇に転じた。

FRB議長:より柔軟にインフレ対応、オーバーシュートを容認 (1)

  • 米国株、S&P500種が連日の最高値更新
  • 米国債は長期債中心に売り、長短利回り差が拡大
  • ドル反発、利回り上昇に伴い買いが入る-円に売り
  • NY原油は反落、テキサス州石油施設が大きな被害逃れる
  • NY金先物は反落、FRB議長発言で乱高下

  S&P500種株価指数は5営業日連続で過去最高値を更新した。米国債の長短利回り差は拡大し、2カ月ぶりの大幅となった。パウエル議長は期間平均で2%のインフレ率を目指すと表明。インフレがオーバーシュートする期間を容認する可能性を示唆した。S&Pセクター別では金融と不動産が特に上昇。銀行株には利回り上昇を好感した買いが入った。S&P500種は3月安値から約56%上げている。

  S&P500種は前日比5.82(0.2%)上昇の3484.55。ダウ工業株30種平均は160.35ドル(0.6%)高い28492.27ドル。ナスダック総合指数は0.3%下げた。

  ブリークリー・ファイナンシャル・グループの最高投資責任者(CIO)、ピーター・ブックバー氏は「パウエル氏は極めてハト派的だった」とし、「議長がインフレ高進を望んでいることに債券市場は目を覚まし、一斉に売りに動いた」と述べた。

  ニューヨーク外国為替市場では、ドルが反発。米国債利回りの上昇に伴い、2年ぶりの安値から戻した。主要10通貨の中では円の下落が目立った。

  • 主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は、0.2%上昇
  • ウェルズ・ファーゴのエリック・ネルソン氏はリポートで、「ドルが講演直後の下げからすぐに反転したことから、FRBの方針変更を市場は織り込み済みだった可能性がうかがわれる。次のドル下落局面を導くには、もっと材料が必要になりそうだ」と分析
  • ニューヨーク時間午後5時前現在、ユーロは対ドルで0.1%未満下げて、1ユーロ=1.1822ドル
  • ドルは対円で0.6%上昇し、1ドル=106円58銭。一時は0.7%高の106.70まで上昇

  米国債市場では、パウエル議長の講演を受けて長期債を中心に売りが出た。10年債と30年債の利回りはいずれも6月中旬以来の高水準。30年債利回りは1.5%を上回った。

  • 7年債の入札好調でスティープニングが加速した一方、売りに歯止めはかからず
  • 10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の0.75%

  ニューヨーク原油先物相場は4日ぶりに下落。ハリケーン「ローラ」がルイジアナ州に上陸したが、その後に熱帯性暴風雨に勢力を弱めた。米メキシコ湾岸にあるテキサス州のエネルギー関連施設が広範な被害を免れたため、石油製品主導で売りが優勢になった。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は35セント(0.8%)安の1バレル=43.04ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は55セント安の45.09ドル。

  ニューヨーク金先物相場は反落。パウエルFRB議長の発言を受けて荒い値動きとなった。議長がインフレに対してより柔軟に対応する方針を示すと上昇したが、消費者物価が当局の目標を大きく上回った場合はちゅうちょせず行動すると発言したため、下げに転じた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1%安の1オンス=1932.60ドルで終了した。

原題:Stocks Hit Highs, Bonds Tumble After Powell Pivot: Markets Wrap(抜粋)

Dollar Climbs From 2-Year Low After Powell’s Speech: Inside G-10(抜粋)

Treasuries Bear-Steepen After Powell Pivot; 30-Year Tests 1.50%(抜粋)

原題:Oil and Gasoline Dip With Refineries Spared From Worst of Laura(抜粋)

Powell Inflation Comments Send Gold on a Roller-Coaster Ride(抜粋)

◎欧州市況:株反落、旅行株は上昇-パウエル氏発言でドイツ債は下落

  27日の欧州株は反落。前日の上げ幅の大半を失った。業種別のうち旅行・娯楽銘柄は続伸した。新型コロナウイルスのワクチンを巡る明るいニュースや欧州諸国が広範囲に及ぶ移動制限を新たに設ける可能性を排除したことが手掛かりとなった。

  ストックス欧州600指数は0.6%安。狭いレンジ内での値動きとなった。不動産やヘルスケア、公益事業などのディフェンシブ銘柄は売られた。

  フランスのカステックス首相は27日、移動を制限する計画は用意が整っているものの、これを回避するため可能な限りの手を尽くすと発言。この日は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が金融政策の設定における新たなアプローチを発表し、従来容認していたよりも速いペースの物価上昇を許容することもあるとの方針を打ち出した。

  プレミア・ミトンのニール・ビレル最高投資責任者(CIO)は、パウエル氏の発表に「市場参加者が飛び付くような材料はあまりない」と述べた。

  個別銘柄では英ロールスロイス・ホールディングスは下落。一時は10%安まで急落した。同社の今年上期は過去最大の赤字となったことが嫌気された。

  欧州債はドイツ債が下落。パウエルFRB議長は期間平均で2%のインフレ率を目指すと表明。インフレがオーバーシュートする期間を容認する可能性を示唆したことから、イールドカーブのスティープ化が促された。

  ドイツ債の利回り曲線はベアスティープ化。10年債利回りはパウエル氏の発言後にマイナス0.39%と、7月2日以来の高水準に上昇した。日中ベースでは一時、マイナス0.47%まで下げていた。

  イタリア債は幅広い年限でほぼ変わらず。ドイツ債とのイールドスプレッドは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小して143bpとなった。

  英国債は利回り曲線がベアスティープ化。パウエル氏の発言後に急反転した。10年債利回りは6月8日以来の高水準に上昇した。

  ドイツ10年債利回りは1bp上昇してマイナス0.40%。フランス10年債利回りは1bp上昇してマイナス0.11%。イタリア10年債利回りは1.02%で変わらず。

原題:European Stocks Close Day in the Red, With Travel a Bright Spot(抜粋)

Euro-Area Bonds Slide After Powell’s Speech; End-of-Day Curves(抜粋)

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