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ドルは106円付近、パウエル議長講演見極めでハト派期待の売り一服

更新日時

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=106円ちょうど付近で推移。海外時間にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控えて、金融緩和長期化につながる枠組み変更が示唆されるとの見方からドル売りが強まる場面があったものの、持ち高調整の動きで戻した後は、様子見ムードとなっている。

  • ドル・円は午後3時16分現在、前日比ほぼ変わらずの106円03銭。105円81銭まで軟化した後、一時106円08銭まで回復する場面も
  • ユーロ・ドルはほぼ変わらずの1ユーロ=1.1829ドル。1.1850ドルと3営業日ぶり高値に並んだ後もみ合いに転換
パウエル議長講演待ち

市場関係者の見方

外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長

  • パウエル議長講演を前にドル売りもドル買いも続けるのが難しい状況。そうした中で、ドル・円は仲値後から少し買い戻しが入っている
  • 講演ではインフレ目標見直しについて、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での導入を示唆するかが一つポイント
  • その場合、ドルは少し弱含むかもしれないが、平均物価目標を導入するということは将来的な米経済の過熱を容認すると宣言したことになり米株が続伸する可能性が高く、円も同時に売られよう
  • 逆に織り込みが進んでいるがゆえに、出尽くして株が崩れるとドルも円も買われる。どちらにしてもドル・円には決め手にならないとみている

三菱UFJ銀行経済調査室の栗原浩史チーフ米国エコノミスト(ニューヨーク在勤)

  • 米金融当局は枠組み見直しによりインフレ率をならして2%を達成したいということは前から言っており、そうした大枠であれば市場もすでに織り込んでいる。それで米金利が大きく下がるとか、低金利見通しがかなり先々まで延びるということにはならないだろう
  • むしろ出尽くしで米金利が上昇する可能性も。27日発表の米失業保険申請件数も予想より悪くないイメージで、米金利は目先上昇しやすいとみる

T&Dアセットマネジメントの浪岡宏ストラテジスト

  • パウエル議長講演に対して市場はいくぶん前のめり。せいぜい現在の緩和策を続けるという程度で、カードを温存することもあるのではないか
  • 平均インフレはフォワードガイダンス以上に政策の自由度を奪う可能性があり、言及があっても観測気球を上げる程度か
  • 講演は肩透かしとなる可能性がある。その場合、ユーロの買い越しポジションも積み上がっているし、ドルも売られ過ぎているので巻き戻しが起きるだろう

背景

  • パウエルFRB議長はカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)で金融政策の枠組み見直しについて、米東部時間27日午前9時10分(日本時間同午後10時10分)から講演する
    • 同見直しを巡っては、インフレ率を平均で2%目標に近づけるため、一時的な上振れを容認するアプローチが議論されてきた
  • 米10年債利回りは27日のアジア時間の取引で1ベーシス低い0.67%を付けた後下げ渋り
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