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8月東京コアCPI0.3%低下、GoToトラベルで宿泊料大幅下落

更新日時
  • コアCPI4カ月ぶり低下、17年3月来のマイナス幅-宿泊料32%下落
  • GoToは8月全国CPIに0.4ポイント程度マイナス寄与へ-総務省

全国の物価の先行指標となる8月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.3%低下と、4カ月ぶりにマイナスとなった。低下幅は2017年3月以来の大きさ。7月下旬から始まった「GoToトラベル」事業の影響で宿泊料が大きく落ち込んだことが響いた。総務省が28日発表した。

  総務省によると、消費者物価指数における「宿泊料」は、全国の宿泊施設における料金の平均値によって 全国一律の指数として作成されているため、東京都区部の結果には都区部以外の宿泊料金の変化が含まれている。宿泊料は前年同月比32.0%下落したが、GoToトラベル事業の影響を除いた試算値は同7.1%下落。

キーポイント

  • 東京都区部コアCPIは前年比0.3%低下(ブルームバーグの予想中央値は0.3%上昇)-前月は0.4%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.1%低下(予想は0.4%上昇)ー前月は0.6%上昇
  • 総合CPIは0.3%上昇(予想は0.6%上昇)-前月は0.6%上昇
  • GoTo事業の影響を除くとコアCPIは0.2%上昇、コアコアは0.4%上昇、総合は0.7%上昇-総務省
GoTo事業で宿泊料が大幅下落

エコノミストの見方

大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミスト:

  • GoToキャンペーンは東京除外だったが、統計の処理上全国の宿泊料の変化が東京の数字にも出てくる。宿泊料は当然政策の補助を受けて下落しているのでこういう結果になった。後に出てくる全国の統計でも宿泊料のところは当然下押し圧力になる
  • 問題はコロナの影響が長引く中で、企業がやはり値下げをしないと消費を少しでも取り戻せないかもしれないということだ。そうなると大きな意味での物価の下落圧力につながっていく恐れがある
  • 日本銀行としては当面は物価ではなく金融システムの安定を中心に対応していく状況が続く

明治安田総合研究所の小玉祐一チーフエコノミスト:

  • GoToキャンペーンの影響を除いても価格は下がっており、昨年8月の宿泊料の高さがうかがえる。定額給付金の効果もそんなに長続きするようなものではない。どちらかと言えば今後の方向性として物価は弱めの推移になる可能性が高いだろう
  • 日銀はもうそんなにインフレ率は気にしていない。為替相場は安定し、幸いなことに民間の投資家もエコノミストも政治サイドも全部含めて物価への興味は失われてきており、これで日銀に緩和圧力がかかることはない

詳細(総務省の説明)

  • GoTo事業はコアとコアコアで0.5ポイント、総合で0.4ポイントのマイナス寄与
  • GoTo事業は8月の全国CPIに0.4ポイント程度のマイナス寄与となるだろう-東京に比べて宿泊料のウエートが小さいため
  • 宿泊料以外のコアCPIへのマイナス寄与は外国パック旅行、生鮮品を除く食料など
  • 総合では、生鮮食品の上昇がプラスに寄与-天候不順でレタスやなす、キャベツが急激に高くなった

   

(詳細とエコノミストコメントを追加して更新しました)
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