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米連邦準備制度、5年間もしくはもっと長い期間ゼロ金利政策維持も

  • パウエルFRB議長は金融政策運営の見直し作業について講演へ
  • 新たな手法は2%目標を若干上回るインフレ率を容認する見通し

米連邦準備制度は金融政策運営の新たな戦略を採用する方針だ。それを受けて、5年間もしくはもっと長期間にわたり主要政策金利をゼロ近辺に据え置く公算が大きいと見受けられる。

  連邦準備制度は新たな手法を来月にも公表する可能性があり、それに伴ってインフレに対して従来よりも容認姿勢を取り、過去の物価目標未達分を穴埋めするため、インフレ率が一時的に2%を若干上回るのを歓迎するようになることも考えられる。

Fed to again hold rates near zero for years

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は27日、カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムでオンライン形式で講演し、当局が過去1年半にわたって進めてきた金融政策とその運営の枠組み見直し作業の最新状況について説明する見通しだ。

  オバマ前政権で大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務め、現在はハーバード大学教授のジェーソン・ファーマン氏は「今から5年後もゼロ金利のままであったとしても意外ではないだろう」と語った。

  2008年の金融危機を受けてゼロ金利政策に踏み切った連邦準備制度がようやく利上げしたのは、その7年後の15年12月だった。元FRB副議長で現在はプリンストン大学教授を務めるアラン・ブラインダー氏は、今回の場合、ゼロ金利がそれほど長期化するかどうか疑問があるとしつつも、08年12月に金利が事実上のゼロに引き下げられた際にも自分は同じようなことを言っていただろうと認めた。 

  元FRB当局者で現在はコーナーストーン・マクロのパートナーのロベルト・ペルリ氏も、連邦準備制度がインフレを加速させるのにどんなに手間取っているかを踏まえれば、利上げまで「7年かかるかもしれないというのは全く想定の範囲内だ」と話した。

Falling Short

Fed mostly missed its target because of too little inflation, not too much

Source: Fed's preferred inflation gauge from Bureau of Economic Analysis

  連邦準備制度は新たな手法の下で、インフレ率が長期的に平均2%近くで推移するよう目指す見通しだ。インフレ率が当局目標を長期間下回っていることから、目標を幾分上回ることになっても懸念を引き起こすのではなく、喜んで受け入れられることになると考えられる。

  完全雇用の達成に向けたアプローチについても、連邦準備制度は変更を打ち出す見込みだ。当局者は従来、長期的な自然失業率を割り込む水準まで雇用情勢が改善するようにすれば、過度のインフレ加速につながりかねないとして、そこまでの失業率低下は避けてきた。

  しかし、連邦準備制度が現在強調しているのは力強い労働市場が経済および社会にもたらす恩恵だ。ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルの米国担当チーフエコノミスト、ルイス・アレキサンダー氏は当局者について、「望ましくないほどのインフレにつながらない限り、労働市場を冷え込ませる行動には出ないだろう」との見方を示した。

原題:Fed Seen Holding Rates at Zero for Five Years in New Policy (1)(抜粋)

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