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伊藤忠、ファミマへのTOBが成立-非上場化で競争力強化へ

更新日時
  • TOBで出資比率を65.71%に、残る株式は株式併合によって取得へ
  • グループ一体で迅速な意思決定行い、物流効率化やデジタル化進める

伊藤忠商事は25日、子会社のファミリーマートに対して実施していた株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。応募株数は7900万株超で買い付け予定株数の下限である5011万4060株を上回った。伊藤忠は今後、完全子会社化に向けた手続きを進め、ファミマは上場廃止となる見通し。

FamilyMart Stores As Itochu Making $5.6 Billion Bid for The Chain

都内のファミリーマートの店舗

  伊藤忠は既にファミマ株を50.1%保有しており、TOBによって65.71%にまで出資比率を引き上げる。成立の下限としていた60%を上回った。残りの株式については、ファミマが10月下旬に予定する臨時株主総会を経た上で、株式併合によって取得する予定。

  新型コロナウイルスのまん延により、国内コンビニ業界は売り上げが減少している。伊藤忠はファミマの上場を廃止して、グループ一体で迅速に意思決定を行い、物流の効率化やデジタルと実店舗の融合などを進め、競争力を強化させることが狙いだ。

  TOB価格は1株当たり2300円。7月9日から実施したTOB期間中に海外の投資ファンドがファミマに対して特別配当を求めたことや、伊藤忠に対して買い付け価格の引き上げを要求したことで、株価は一時TOB価格を上回る2473円まで上昇する場面もあった。伊藤忠はTOB価格は適切だとして引き上げを拒否。買い付け期限である24日のファミマ終値は2257円とTOB価格を下回っていた。

  経済産業省の「新たなコンビニのあり方検討会」メンバーを務める流通経済研究所の根本重之理事は、ファミマは都市部に多くの店舗を抱えていると指摘した上で、収益面では「コロナ禍で都市部に店舗を持っていると厳しい」とコメント。デジタル化によってコンビニ運営の効率改善が見込めるものの、新型コロナで消費者の外出が減り、売り上げが伸びないことが問題だとして「全てが解決するとは限らない」と述べた。

(2段落目に臨時株主総会の日程を追加するなどして記事を更新します)
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