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FOMC議事要旨、ガイダンス明確化は9月めどから後退のもよう

更新日時
  • YCCには改めて消極的姿勢、利点小さいとの見方が大半
  • 新型コロナ感染拡大、短期的に経済活動に重くのしかかる-議事要旨

米連邦公開市場委員会(FOMC)はかつて、将来の金利の道筋に関するガイダンスを明確にする用意があるとの姿勢を示したが、7月28、29両日に開いた会合ではそうした姿勢を後退させたようだ。

  連邦準備制度理事会(FRB)が19日に公表した議事要旨では、「今会合より後の金融政策の見通しについては、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジがたどる可能性の高い道筋に関して明瞭さを高めることが、ある時点で適切になると、幾人かの参加者が指摘した」と記された。

  6月やその前の会合の議事要旨では、その後数回の会合でフォワードガイダンスを明確化することに当局者らが前向きになっている状況が示唆されたが、今回の議事要旨では若干の変化が見られる。次回のFOMC会合は9月15、16日に開催される。

  7月のFOMC会合以降は、新型コロナウイルス感染拡大が経済活動を顕著に抑制している間は、新たなガイダンスを示す必要性は低下していると、幾人かの金融当局者が示唆している。

  議事要旨ではこのほか、個人消費の回復について指摘があった一方、今後の景気回復の道筋は新型コロナウイルス感染抑制の状況に左右されるとの認識を改めて示した。

  議事要旨では「現在続いている公衆衛生の危機は短期的に経済活動と雇用、インフレに重くのしかかり、中期的な経済見通しに多大なリスクをもたらしているとの見解で、メンバーは一致した」と記述。また、「参加者はここ数カ月において企業活動の改善が弱まったとの認識を示したほか、地区内の調査先企業からは極めて強い不透明感とリスクの報告が続いていることに留意した」と記された。

  新型コロナの感染再拡大による成長抑制や信用状況の悪化から、財政面での支援縮小、パンデミック(世界的大流行)に伴う諸外国の成長鈍化に至るまで、当局者らには多くの懸念要素がある。特に「幾人か」は、パンデミックの影響が長期間に及べばセクターの再編が広がり、「経済の生産能力の伸びが当面の間落ち込む可能性がある」と指摘した。

  当局者らはフォワードガイダンスを明確にする緊急性を後退させたが、長期の目標や戦略に関する新たな文言についての議論は前進している。実現すれば、ここ1年半の大半において金融当局が取り組んできた戦略や政策手段、コミュニケーションに関する初の見直しが完了することを意味する。

  議事要旨では、「近い将来に声明への変更全てを仕上げることが重要だ」とし、そうした動きは、「将来における委員会の政策行動やコミュニケーションを導く一助になる」と指摘。フォワードガイダンスに重大な変更を行う前に、政策枠組みの見直しが完了する可能性があることを示唆した。

  7月の会合では、米国債利回りに目標を設けるイールドカーブ・コントロール(YCC)について改めて消極的な姿勢が示された。

  議事要旨では「この選択肢について議論した参加者の大半は、利回りに上限や目標を設けても、現在の環境では利点は小さいものにとどまる可能性が高いと判断した。将来のFF金利の道筋に関する委員会のフォワードガイダンスは既に極めて信頼性が高いほか、中長期の金利は既に低いためだ」と記された。

原題:Fed Minutes Show FOMC Backs Away From Sept Guidance Shift (1)(抜粋)

(第7段落以降を追加し、更新します)
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