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グリーンシル氏の銀行、独調査対象に-ビジョンFの融資資金も流入

  • 帳簿上の資産の相当部分が同一人物にたどりつくことを当局は懸念
  • 全ての規定に「完全に従っている」-グリーンシル・バンク

資産家レックス・グリーンシル氏が自身のサプライチェーン・ファイナンス企業、グリーンシル・キャピタルのためにソフトバンクグループのビジョン・ファンドから昨年8億ドル(約844億円)の融資を得た際、資金の大半は同氏が買収したドイツの小さな銀行に預けられた。

  グリーンシル氏がグリーンシル・バンクと改名したその銀行には大規模な投資資金が流れ込んだほか、有利な利回りで預金も獲得し、バランスシートは約7倍に膨らんだ。そうして得た資金を今度は親会社グリーンシル・キャピタルが手掛ける資産に投資する。

Balance Sheet Leap

Greensill Bank has grown as its parent chases supply chains to finance

Source: Greensill Bank annual reports, Scope Ratings for May 2019 figure

  このグリーンシル・バンクの急成長がドイツの連邦金融監督庁(BaFin)などの調査対象となったことが、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。同行の帳簿上の資産の相当部分が同じ人物にたどりつくことを当局は懸念しているという。その人物とは英・インド系起業家のサンジーブ・グプタ氏だ。

  情報が非公開だとして匿名を条件に述べた関係者は、当局がグプタ氏とグリーンシル・バンクの関係を見極めるため同行の資産ポートフォリオを調査しており、資産全体に占めるグプタ氏の関連資産が必要以上とみられる場合には上限を設けるか、資本の積み増しを求めることを検討していると話した。

  当局が問題視しているのは、グリーンシル・バンクのクレジットポートフォリオの大部分がグプタ氏の支配する企業の顧客へのローンが占めていることだ。金融機関の格付けを専門とするドイツの株式非公開企業、スコープ・レーティングスが2019年8月に発表したリポートによれば、グリーンシル・バンクが提供するローンの約3分の2がグプタ氏と関連がある企業だ。

  このリポートが発表されて以来、同行はグプタ氏と関連するローンを縮小しており、当局は措置を講じない可能性もあるという。

  グリーンシル・バンクの広報担当者は「当行の資本は強固であり、監督当局の規定には完全に従っている。当行の売掛債権にはすべて保証がついている」と述べ、「当行はドイツの管轄当局だけでなく事業展開する全ての場所で管轄当局と定期的かつ建設的な話し合いを行っている」と説明した。

  BaFinの担当者とグプタ氏が会長を務めるGFGアライアンスの広報担当者はコメントを避けた。ソフトバンクの広報担当者もコメントを控えた。

原題:Billionaire Greensill’s German Bank Draws Regulatory Scrutiny(抜粋)

  

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