コンテンツにスキップする

4-6月GDP年率27%減見通し、戦後最大の落ち込み-コロナ直撃

更新日時
  • 個人消費は7.0%減、設備投資は4.1%減-市場予想中央値
  • 4-5月が底、7割経済で天井の低い状態が続く-みずほ証の小林氏
Pedestrians walk towards the entrance of Tokyo Station in Tokyo, Japan, on Aug. 7, 2020. 

Pedestrians walk towards the entrance of Tokyo Station in Tokyo, Japan, on Aug. 7, 2020. 

Photographer: Soichiro Koriyama/Bloomberg
Pedestrians walk towards the entrance of Tokyo Station in Tokyo, Japan, on Aug. 7, 2020. 
Photographer: Soichiro Koriyama/Bloomberg

4-6月期の日本経済は戦後最悪のマイナス成長が見込まれている。新型コロナウイルス感染拡大に伴い4月に緊急事態宣言が発令され、外出自粛や休業要請の影響で個人消費が急減。国内外の経済活動が停滞し、企業の設備投資や外需も悪化した。

  内閣府が17日発表する4ー6月期の実質国内総生産(GDP)について、ブルームバーグのエコノミスト調査では、全員が3四半期連続のマイナス成長を予想。中央値は前期比7.6%減、年率27.0%減と、GDP統計をさかのぼれる1955年以降で最大の落ち込みとなる見通し。個人消費は前期比7%減、設備投資は同4.1%減が見込まれている。

戦後最大のマイナス成長へ

新型コロナで社会経済活動が停滞

出所:内閣府、20年4-6月期はブルームバーグ集計のエコノミスト予想中央値

  国内では5月の消費支出が前年同月比16.2%減と比較可能な2001年1月以降で最大の落ち込みとなったほか、鉱工業生産指数も比較可能な13年1月以降の最低を更新、輸出は同28.3%減とリーマンショック後の09年9月以来の落ち込みとなった。海外でもロックダウン(都市封鎖)を行った英国の4-6月期GDPが前期比年率59.8%減、米国は同32.9%減と、いずれも過去最大の落ち込みを記録した。

  みずほ証券の小林俊介チーフエコノミストは、大幅マイナスの中身は「一つの柱は消費、もう一つは純輸出」と指摘。「4-5月をボトムに経済活動は戻ってきているが、ワクチンや治療薬が出てくるまでコロナ以前に戻ることはなく、7割経済で天井が低い状態が続く」との見方を示した。さらなる下振れ要因として、雇用調整助成金の特例や10万円給付などの政策サポートが途切れることによる財政の崖や、冬場の第3波襲来を懸念する。

  緊急事態宣言が全面的に解除された6月の一部指標には改善の兆しが見られる。消費支出は前年同月比1.2%減とマイナス幅を大幅に縮小。生産調整を強いられていた自動車の持ち直しで、鉱工業生産指数は5カ月ぶりに前月比プラスに転じた。

  第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは、外需は年後半にかけて回復を見込むものの、「感染者が増えている状況で強い回復というのも難しく、コロナ前に戻るのは時間がかかる」と予想する。さらに、「企業の業績が大幅に悪化する中で、設備投資の絞り込みという動きはこれから出てくる」との見方を示した。

  日本政府は、雇調金特例や資金繰り支援など国内GDPの4割に相当する経済対策を講じ、失業者数や倒産件数の増加抑制に取り組んでいる。さらに消費刺激策の一環として7月には観光促進策「GoToトラベル」事業を感染が再拡大している東京発着を除いて開始した。

  SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、「資金繰りの手当てや雇調金で、経済基盤は一応維持できるようになっている」と指摘。それでも経済活動の水準が戻ってこないならば、「景気を押し上げるため秋の経済対策も考えていかないといけない」と語った。

(第5、6段落目に情報を追加し、更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE