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バイデン氏が選んだ穏健派ハリス氏を歓迎、ウォール街の民主党支持者

  • 黒人女性が安全な候補者と見なされるなんて素晴らしい-ナイズ氏
  • 加州司法長官だったハリス氏、住宅ローン不正で銀行を厳しく追及も

11月の米大統領選の民主党候補指名を確実にしているバイデン前副大統領が、副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員を選んだと11日のテレビ速報が伝えた瞬間、モルガン・スタンレーのトーマス・ナイズ副会長はワシントンの自宅で「ズーム」を使ってビデオ会議中だった。

  オバマ前政権時代に国務副長官(管理・資源担当)を務め、ウォール街でも大口の民主党献金者の1人であるナイズ氏は、12日朝になっても喜びをかみしめていた。

  「黒人女性が型破りではない安全な候補者と見なされるなんて、なんと素晴らしいことだろう」。インタビューでこう語ったナイズ氏は、ウォール街中でハリス氏起用の発表が「異例の好評」を博していると話した。

Joe Biden And Kamala Harris Hold First Event As Running Mates

ハリス上院議員

  ハリス氏が選ばれた歴史的意義と、税制や金融業界を巡る同氏の穏健な見解を反映してか、投資銀行ピーター・J・ソロモンの創設者ピーター・ソロモン氏や資産家で投資家のマイケル・ノボグラーツ氏、エバコアのラルフ・シュロースタイン共同最高経営責任者(CEO)、キニコス・アソシエーツを率いる空売り投資家のジム・チャノス氏といった金融業界の著名な民主党支持者とのインタビューでは、ナイズ氏と同様の意見が聞かれた。

  黒人女性としてもインド系米国人としても主要政党で初の副大統領候補となるハリス氏(55)は、ウォール街で常に歓迎されてきたわけではない。カリフォルニア州の司法長官を務めていた金融危機当時は特に、煙たがれる存在だったかもしれない。

  ハリス氏は2011年、デラウェア州司法長官を務めていたバイデン氏長男の故ボー・バイデン氏とも協力し、米住宅ローンの不正で回収業者大手5社を厳しく追及。差し押さえ慣行を巡る当初の和解額40億ドル(現行レートで約4270億円)を「不十分」としてはねつけたハリス氏は、カリフォルニア州の住宅所有者救済に銀行側が180億ドル余りを支払う合意を勝ち取った。

  ソロモン氏はハリス氏について、「健全な民主党議員だ。素晴らしい人選だと思う」とし、「安全でバランスが取れ、女性、多様性といった点で非の打ち所がないのではないか」とコメントした。

  カリフォルニア大学アーバイン校ロースクールで銀行と人種を研究するマーサ・バラダラン氏は、バーニー・サンダース、エリザベス・ウォーレン両上院議員らに比べ、バイデン、ハリス両氏は穏健派であることからウォール街は安堵(あんど)していると指摘した。

原題:
Wall Street Democrats Rejoice at Biden’s Pick of Moderate Harris(抜粋)

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