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商船三井株が一時5.1%安、モーリシャス島沖の座礁事故で油流出

更新日時
  • 商船三井は社員6人をきょう現地へ派遣、情報収集や油濁拡大防止
  • 現在流出した燃料の回収と除去作業を行っている-長鋪汽船

商船三井株は11日、一時7月末以来の日中下落率となる前週末比5.1%安の1815円を付けた。同社が運航する貨物船がモーリシャス島沖で座礁し、燃料が流出して周辺海域に影響が出ていることが売りを誘った。

  長鋪汽船(岡山県笠岡市)が保有し商船三井が用船して運航する鉄鋼原料を輸送する貨物船が先月26日(日本時間)にモーリシャス島沖で座礁して船体が損傷し、救助作業中の今月6日に損傷したタンクから燃料が流出して現場海域・地域に影響が出ている。

  長鋪汽船の発表によると、現在流出した燃料の回収と除去作業を行っているという。商船三井は11日、破損したタンクから船外に流出したと推定される約1000トンの重油のうち約半分を回収したと明らかにした。船にはまだ約1800トンの燃料が残っており、抜き取る作業を続けるという。

  商船三井によると、座礁した船に入っている亀裂は拡大しており、折れても船体が漂流しないようにタグボートと係船している。また、現地当局との連携や情報収集、油濁の拡大防止、流出油回収の支援のために同社の社員6人がきょう午後にモーリシャスへ向けて出発した。

  東海東京調査センターの金井健司アナリストは電話取材で、船舶を用船し運航している会社にも環境汚染による損害賠償が及んだ過去の事例を踏まえると、「商船三井に対してそういう経済的な損失が及ぶ可能性はある」と指摘。しかし、仮に賠償責任が発生したとしても保険でカバーされることもあり得るため、商船三井に対する経済的なダメージは限定的になるとの見方を示した。

  商船三井は同日、事故が今期(2021年3月期)業績に与える影響について、同社は現時点では適時開示が必要な金額になることは想定していないと発表した。

  船舶事故における船主の責任や費用を補償するために海運会社などが設立した日本船主責任相互保険組合(ジャパンP&Iクラブ)の広報担当の宮廣好一氏は、船の撤去や流出した重油の清掃費用など長鋪汽船が法的な責任を負う費用は、同社の保険のカバーの対象になると述べた。

  モーリシャス政府は7日、貨物船からの油濁の拡大を防止するための行動をとっていると発表。同国のラマノ環境相は、同政府は周辺国への支援を要請しているほか、すでにフランス政府当局との交渉も始めているとした。

(会社のコメントを第3段落に追加して更新します)
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