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アザー米厚生長官が台湾訪問、断交後に訪台の米当局者で最高位

更新日時
  • アザー長官が蔡英文総統と会談-新型コロナでの対応を高く評価
  • 台湾の民主主義を称賛-米中関係が一段と悪化する恐れも
Alex Azar arrives in Taipei on Aug. 9.
Alex Azar arrives in Taipei on Aug. 9. Photographer: PEI CHEN/Getty Images
Alex Azar arrives in Taipei on Aug. 9.
Photographer: PEI CHEN/Getty Images

アザー米厚生長官は台湾の民主主義を称賛するとともに、蔡英文総統の新型コロナウイルス対応を高く評価した。1979年の米台断交後に訪台した最高位の米当局者からの発言は、米中関係に一段の緊張をもたらしそうだ。

  アザー長官は蔡総統との10日の会談に際し「トランプ大統領から台湾への力強い支持と友情のメッセージをここで伝えることはまさしく光栄だ」との原稿を読み上げた。また、台湾の民主主義が「この地域と世界にインスピレーションを与える」とも語り、今回の訪問の機会に「共有された民主主義の価値がどのように保健衛生における成功を導いたかについて学びたい」と述べた。

TAIWAN-US-CHINA-DIPLOMACY

台湾総統府でのアザー米厚生長官(左)と蔡英文総統(8月10日)

写真家:Getty ImagesによるPei Chen / Pool / AFP

  記者団に対し、アザー長官は2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した際に台湾は中国の透明性欠如によって大きな影響を受けたため、市民は中国や世界保健機関(WHO)からの情報を信用していないと語った。また、米国はWHOの年次総会である世界保健総会(WHA)に台湾がオブザーバーとして参加できるように取り組んできたと説明した。

  これに対し蔡総統は中国が台湾のWHAへの参加を阻止したことは「極めて遺憾」だとし、台湾は新型コロナとの闘いで各国を支援できる可能性があるとした。また「台湾のWHAへの参加を阻止する決定は保健衛生に関する普遍的な権利を侵害するものだ」と強調した。

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  米国が新型コロナに関する初期対応や中国政府の傘下にあるテクノロジー企業、香港国家安全維持法(国安法)制定などさまざまな分野で中国に批判的な姿勢を示す中で、今回の訪台は中国の怒りを買うものだ。中国外務省の報道官は先週、中国政府は今回の訪台に「断固反対する」とし、台湾は「米中関係で最も重要かつ微妙な問題」だと述べている。

  一方、先月死去した台湾の李登輝元総統を追悼する日本の弔問団を率いた森喜朗元首相が9日、蔡総統と会談。森氏が安倍晋三首相からの弔意を伝え、蔡総統は日本と台湾が新型コロナに対して共闘できるよう望むと述べた。

原題:U.S. Health Chief Meets Taiwan’s Leader, Fueling China Tensions(抜粋)

(アザー長官の発言のほか、日本からの弔問団の情報を追加して更新します)
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