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トランプ氏、大統領令に署名-失業給付上乗せ延長や給与税猶予

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トランプ米大統領は8日、失業保険給付の上乗せ延長や一部を対象とした給与税の一時免除、家賃未払いに伴う立ち退き猶予の延長、学生ローン返済の減免措置に関する4つの大統領令に署名した。

  トランプ氏の行動により、新型コロナウイルスの追加経済対策を巡る議会民主党との協議が危うくなる可能性がある。州政府への支援や失業給付の上乗せ額などの主要な点に関して、双方には規模にして何兆ドルかの隔たりがある。トランプ氏は民主党との協議継続にも意欲を示した。

  民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は共同声明を発表し、トランプ大統領の「見劣りがする」政策発表は「実行不能で弱く、範囲が狭い」と指摘。一部の給与税を猶予することで「高齢者の社会保障とメディケア(医療保険制度)を危機にさらす」と述べた。

  トランプ氏はこの日の記者会見で、「民主党が主に望んでいるのは救済のための資金だ。中国発の新型コロナとは全く無関係だ」と発言。「われわれはそれに乗り気ではない」と述べた。会見は、自身が保有するニュージャージー州ベッドミンスターのゴルフクラブで行われた。

  トランプ氏によると、今回の大統領令署名で企業は年収10万ドル(約1060万円)未満の労働者の給与税徴収を猶予することが認められる。期間は9月1日から12月31日まで。11月の大統領選挙で再選された場合は、一部の労働者への給与税の免除期間延長などを行う可能性があるとも述べた。

  失業保険給付の上乗せ額は、大統領令で週400ドルとなる。7月末に失効した措置では、上乗せ額は週600ドルだった。

  今回の大統領権限の行使は、同権限に関する拡大解釈で論議を呼び、法的に異議を申し立てられる可能性が強い。

  トランプ氏の側近は大統領権限の行使について、民主党に要求を抑えるよう圧力をかける手段になり得ると指摘。有権者に対しては、議会が行動を取れない中で大統領が国民の生活に目配りしていると主張する手立てになるとみている。ただ、こうした戦略は民主党議員を遠ざけ、追加経済対策を巡る交渉成立の可能性を低下させるリスクがある。

原題:Trump Orders Extended Jobless Benefits, Payroll Tax Deferral (3)(抜粋)

(民主党の反応を第3段落に入れて更新します)
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