コンテンツにスキップする

ブリヂストン、モビリティー事業強化へ米でM&Aも-欧州に続き

  • 1100億円で買収のウェブフリート事業は豪や南ア、メキシコでも拡大
  • タイヤを通じ車両のデータ収集、まず商用車で始め将来的に乗用車も

世界最大のタイヤメーカー、ブリヂストンはタイヤを通じて集めた車両の走行データをさまざまなビジネスにつなげるモビリティーソリューション事業を強化するため、米国で企業の合併・買収(M&A)も含めた選択肢を検討している。

  石橋秀一最高経営責任者(CEO)が都内でのインタビューで明らかにした。ブリヂストンは主力のタイヤの製造販売に加え、今後の成長が見込まれるモビリティー事業に力を入れている。昨年には関連事業を手掛ける蘭トムトムの子会社を約9億1000万ユーロ(約1100億円)で買収し、欧州での事業基盤を築いた。ブリヂストンの売上高の約半分を占める米国でも拡大の機会を探る。

Bridgestone Tire Store and New CEO Shuichi Ishibashi Interview

石橋秀一最高経営責任者(都内・7月29日)

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  石橋氏は、買収後に「ウェブフリート・ソリューションズ」の名称で展開する運送事業者向け運行状況関連のデータ提供事業について、豪州や南ア、メキシコ、チリなどでも拡大する方針を示す一方、米国では「まだまだ存在感がない」と指摘。米国にはモビリティー関連の企業が多く、買収のほか提携や部分的な資本参加も含めて強化策を検討中とした。その中でも買収の優先順位は「高い」と述べた。

  自動運転などの普及を見込んで車両から得られるさまざまなデータを収益化するビジネスモデルの構築に向けた取り組みは、トヨタ自動車など完成車メーカーや大手ITも進めている。ブリヂストンとしては、まず摩耗したタイヤの定期交換など確実なニーズが見込めるトラックなど商用車向けサービスから始め、将来的には乗用車向けも手掛けたいとした。

  今年3月にCEOに就任した石橋氏は、ブリヂストンではタイヤをベースに「買収で次のコアを作ってそれをベースに強くしていくのが基本的な考え方」だと話す。新興国メーカーの台頭などで既存のタイヤ事業の成長が停滞する中、地面と接する唯一の自動車部品であるタイヤを持つ強みを生かし、モビリティーサービスを伸ばしていきたいと述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE