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ドル・円が下落、米景気悪化で金利低下伴うドル安の流れ継続

更新日時

東京外国為替市場ではドル・円相場が下落。第2四半期の米実質国内総生産(GDP)速報値が過去最大の落ち込みとなる中、米金利低下を伴うドル売りの流れが継続した。日本政府の円高けん制発言に対して相場は反応薄だった。

  • ドル・円は午後4時4分現在、前日比0.3%安の104円38銭。ここまでの取引では104円82銭を高値に、一時3月12日以来の安値となる104円19銭を付けた
  • ユーロ・ドルは0.4%高の1ユーロ=1.1896ドル。一時は1.1909ドルと2018年5月以来のユーロ高・ドル安水準。ユーロ・円は一時124円31銭と約2カ月ぶり高値
  • オーストラリアドル・ドルは0.3%高の1豪ドル=0.7218ドル。一時0.7227ドルと19年2月以来の高値
  • ドルは主要16通貨のうちカナダドルやメキシコペソを除くほぼ全てに対して下落

ドル安の流れがドル・円にも波及

市場関係者の見方

あおぞら銀行の諸我晃総合資金部部長

  • 米GDPがかなり悪かったのでリスクオフで米金利が低下し、ドル・円の下落要因に。ただ、リスクオン時も株価は上がるが金利は上がりにくく、ドルの反発にはつながらない
  • 主要通貨に対するドル売りの流れがかなり強まっており、円にも遅れて波及している。目先103円台後半まで下げる可能性があり、その水準では国内の実需や機関投資家の買いも入るとみられる
  • いずれ年初来安値の101円台はオーバーシュート的に試すだろう。政府としては一気に円高に行くとまずいが、今のところ実弾介入は考えにくく、口先介入でやっていくしかないだろう

ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリスト

  • リスクオンでも米国にネガティブな材料が来てもドルが売られる展開で、不自然な感じはするが行き着くところまで行かないと収まらないような状況。ユーロや豪ドルの上昇も基本的にドル安の裏返し
  • ドル全面安なので、日本政府の口先介入はあまり効かないし、米国側がドル安をけん制してくるとも思えない
  • 市場が最も懸念している米中対立や新型コロナウイルスの感染拡大で不意打ちがない限り、ドルがじりじり売られていく展開は変わらないだろう

三井住友信託銀行ニューヨークマーケットビジネスユニットの持田拓也調査役

  • ファンダメンタルズよりファンド勢などによるフロー主導のドル売りが続いている上、きょうは月末とあって、これまで上昇してきた米株を売って他通貨を買う動きの影響が大きくなりそうだ
  • 主要通貨の上昇はドル売りの反映でしかない状況。リバランスのフローはロンドン時間の午後4時の値決めに向けてドル売りが膨らみやすい
  • 日本政府は水準そのものよりスピード感をみているもよう。100円とかになれば別だろうが、すぐに為替介入があるとも考えにくく、けん制発言に対する相場の反応は限定的

背景

  • 4-6月の米GDPは前期比年率32.9%減と過去最大の落ち込み
    • 米10年物国債利回りは31日の時間外取引で一時0.51%台と3月以来の水準に低下
  • 麻生太郎財務相は閣議後会見で、円高に急激に振れているが安定が大事、引き続き緊張感を持って為替相場動向を注視すると発言
    • 財務省幹部:為替の安定自体が重要、3者会合の仕掛けは頭にある
  • 日経平均株価は前日比629円安で取引を終了
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