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冬の豪州で新型コロナ感染急増、欧米など北半球で警戒感強まる

  • 豪ビクトリア州で感染者数急増、3週間前にロックダウンでも
  • 北半球の冬到来を前に豪州とNZの動向を世界の疫学者が注視

米国と欧州の夏が終わって新型コロナウイルス感染症例が急増する可能性に備える各地の公衆衛生当局者らは、気温が下がる時期にどんな状況になり得るのかについて、南半球からリアルタイムで憂慮すべき情報を受けとっている。

  南半球で真冬を迎えたオーストラリア。同国で人口が2番目に多い都市メルボルンは、新型コロナ感染の再拡大に見舞われており、3月の最初の流行時を大きく上回るペースとなっている。メルボルンのあるビクトリア州は30日に新規感染者数が723人と、数日前に記録した過去最多を200人近く上回った。

  この急増は気掛かりなパターンを表している。新型コロナの感染第2波は最初の波よりも悪化する恐れがあり、特に気温が低下し人々が閉ざされた空間にこもる状況では、感染の環境が整うからだ。このため北半球で秋に感染拡大の可能性を警戒する疫学者らは、オーストラリアの状況を注視している。

  シンガポールのデュークNUS・メディカルスクールで新興感染症プログラムのディレクターを務めるリンファ・ワン氏は、「国際社会全体と世界保健機関(WHO)が神経を尖らせている」と述べ、南半球のニュージーランドとオーストラリアの動きを世界は極めて注意深く見守っていると語った。

  豪南東部にある500万人都市メルボルンは、3週間以上前に2回目のロックダウン(都市封鎖)措置を講じた。このロックダウンと検査拡大にもかかわらず、真冬のビクトリア州ではこの1カ月近くで感染者数が急増した。7月の日中平均気温がセ氏13.5度のビクトリア州は現在、オーストラリアの累計感染者数の60%強を占め、冬も比較的温暖で人口最多のシドニーを上回っている。

豪州のコロナ新規感染者、過去最多を更新-ビクトリア州で723人

  新型コロナ感染症への気温の正確な影響が専門家の間で議論される中、北半球で9月以降に起こり得る状況について垣間見る機会をオーストラリアは提供している。新型コロナは、冬に流行し春の到来とともに収束する傾向を持つ季節性インフルエンザと同様のパターンになると、多くの専門家らは考えている。

  ホワイトハウスに助言する独立した専門家委員会の座長を務めるゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団のプレジデント、ハービー・V・ファインバーグ氏は、「多くの呼吸器ウイルスには、乾燥し気温が低く屋内で過ごす人が多い時期に人から人に感染しやすくする季節的な要素がある」と指摘した。

原題:Winter Virus Surge Down Under Shows U.S., Europe What May Come(抜粋)

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