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GPIF:米債拡大、外債保有比率の半分近くに-ユーロ圏は減少

  • 保有米国債の約4割が3年未満の短期債に偏重
  • 利回りの絶対水準や運用益自体の高さが背景に-AB駱氏

世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が保有する外国債券のうち、米国債の占める割合が半分近くに達している。満期までの期間が比較的短い債券の保有が目立っており、市場関係者からは、クレジット物など別の金融資産に向かう資金の保管場所にしている可能性があるとの見方が出ている。

  GPIFの外国債券の保有額は3300億ドル程度に上る。米国債の割合は2020年3月末時点で46.8%と、19年3月の38.9%から拡大した。ブルームバーグがGPIFの公表資料を基に試算した。

  アライアンス・バーンスタインの駱正彦債券運用調査部長は、GPIFの米国債の割合が拡大したことについて、利回りの絶対水準が他の先進国に比べ高いうえ、利子やキャピタルゲインなどから得られる運用益自体も高いことが背景にあると指摘。外債のほとんどを為替ヘッジなしで運用するGPIFにとっての運用先は、「名目でイールドが一番高いころを見ると米国になる」と言い、米国債の市場規模が大きいことも利点として挙げた。

米国債保有割合が大幅に拡大

ユーロ圏各国の割合は軒並み低下

Bloomberg, GPIF

  GPIFが保有する米国債を期間別で見ると、38.7%は満期が3年未満となっている。駱氏は「とりあえず短いところを買っていることは、キャッシュ代替として使っていることが考えられる」とした上で、そこからクレジットなど別の資産に運用を振り分ける可能性を指摘した。

  米国債が増加している一方で、フランスやドイツなどユーロ圏の国債の保有割合は減少。駱氏は「欧州の国債はベンチマーク運用の中で、たくさんは買えない。また欧州中央銀行(ECB)が約3割の国債を保有しているため、サイズも限られている」と述べた。

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